米Red Hat、RHEL 6.1をリリース

 米Red Hatは5月19日(米国時間)、Linuxディストリビューション最新版「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 6.1」を発表した。性能を強化し、安定性と柔軟性を改善する機能も加わっている。

 バージョン6.1は、2010年11月に一般提供を開始したRHEL 6.0以来、初のメジャーアップデートとなる。

 ハードウェアやドライバ関連の新機能としては、USB 3.0の完全サポートやネットワークインターフェイス名を物理的接続状況に基づいて決定する「biosdevname」サポート、CPUやメモリの「ホットアド(Hot-add)」サポートなどが挙げられる。各種ドライバもアップデートされ、IntelのSandy Bridge CPUで利用されるIntel 6シリーズチップセット内蔵グラフィック機能に対応するドライバも追加された。

 仮想化関連の機能強化も行われており、仮想環境のネットワーク性能を向上させる「vhost」サポートや、I/Oレイテンシの改善が行われている。仮想マシンゲストとハイパーバイザーホストの両方で性能が改善しており、米Hewlett-Packard(HP)の20コアのブレードサーバー「HP ProLiant BL620c G7」上でRHEL 6.1とKVMを組み合わせた環境において、SPECvirt_sc2010ベンチマークで最高値を達成したという。

 FCoE(Fibre Channel over Ethernet)、Data Center Bridging、iSCSIオフロードなど、ストレージ設定オプションも加わった。仮想マシンとアプリケーションの自動フェイルオーバーをサポートする「Red Hat High Availabilityアドオン」や、オープンソースの統合セキュリティ情報管理「FreeIPA」をベースとした「Red Hat Enterprise Identity」サービスのプレビュー版も追加されている。

米Red Hat
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