Red Hat Enterprise Linux 6.2リリース、性能とリソース管理を強化
米Red Hatは12月6日(米国時間)、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 6.2」の一般提供を開始した。性能と拡張性を強化、2階層のSAP SDアプリケーションベンチマークで最高記録を実現したという。2010年11月にリリースしたバージョン6系の2回目のアップデートで、性能、リソース管理、高可用性、ファイルシステムの性能、アイデンティティ管理などが特徴。
性能面では、ネットワークのスループットを最大30%改善するなどI/Oの高速化、読み書き時間の短縮、全体的なシステム利用効率化などが図られた。リソース管理では、プロセスに対し利用できるリソース割り当てを管理できるcontrol group(cgroup)機構が強化され、CPU時間の上限を設定できるようになった。サービスの優先順位がつけられるため、システムのリソース活用やSLA(サービス品質保証)を効果的に管理できる。cgroups自体のスケーラビリティやパフォーマンスも改善されている。
仮想環境での高可用性機能を強化し、VMware上のRHEL 6.2ゲストでHA(High Availability)アドオンを利用できるようになった。仮想マシンによるGFS2クラスタファイルシステムの利用もサポートする。
ストレージおよびファイルシステムでは、iSCSI Extension for RDMAをフルサポート、10ギガビットイーサネットベースの標準的なSANでレイテンシーを低くし、スループットを高められるという。これにより高価なInfinibandハードウェアなどの専用インターコネクト技術が不要になるとしている。このほか、遅延メタデータロギング、非同期・並列ファイルシステム書き込み、Sambaクラスタでの複数のアクティブインスタンスのサポートなども加わった。
ID管理では、Linux/UNIXエンタープライズ環境でのサーバーの認証と権限付与を迅速に行うためのツールが加わった。Microsoft Active Directoryを利用するオプションも引き続き提供する。
米Red Hat
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