「Google Wave」がApacheプロジェクトへ、Incubatorプロジェクトとして提案

 米Googleが先に開発を停止したリアルタイムコラボレーションツール「Google Wave」の開発者らが11月24日、非営利団体Apache Software Foundation(ASF)のIncubatorプロジェクトとなることを提案した。今後ASFのプロジェクトとして存続する可能性が出てきた。

 Google WaveはGoogleが2009年5月に明らかにしたプロジェクト。Webベースのコミュニケーションツールで、電子メール、IM、SNSなどを1箇所に集め、リアルタイムでのコラボレーションが可能となる。Googleは2010年に8月に同プロジェクトの開発を停止している。

 Googleはその後、オープンソースパッケージ「Wave in a Box(WIAB)」としてWaveサーバーとクライアントをGoogle Codeで公開した。ライセンスはApache License 2.0で、Wave Federatoin Protocolを含む。今回ASFへのプロジェクト提案は、WIABをベースとしたもの。Webクライアントを持つメールサーバーとして、WIABをコミュニティ主導で開発していきたいと提案している。

 当初の目標は、Google Codeからコードベースを移管してASFインフラに統合すること、ASFのプロジェクトの下でWIAB実装の開発を継続できる状態にすること、コミッターを増加させてコミュニティを拡大させること、の3つを掲げている。これまでの経緯から、米Novellや独SAPなどの企業や米海軍が開発に参加すると提案者らは予想している。

Apache Software Foundation
http://www.apache.org/

Google Codeのプロジェクトページ
http://code.google.com/p/wave-protocol/