Google Wave、Apache Incubatorとして再スタートへ

 米Googleが開発していたリアルタイムコラボレーションプラットフォーム「Google Wave」が、非営利団体Apache Software Foundation(ASF)のIncubatorプロジェクトとして再スタートすることが決定された。米Googleの開発者が12月4日、投票の結果を発表した。

 Google WaveはGoogleが2009年5月に発表したリアルタイムコミュニケーション/コラボレーションプラットフォームプロジェクト。Googleは2010年8月、普及が進まなかったことなどを理由に同プロジェクトを停止していた。その後、オープンソースのパッケージ「Wave in a Box(WIAB)」として、WaveサーバーとクライアントがGoogle Codeで公開されている。

 Wave開発者は11月24日、ASFに対しIncubatorプロジェクトとしてGoogle Waveの受け入れを提案していた。ASFはApache HTTP Serverなど多数のオープンソースプロジェクトを抱えており、Apache Incubatorはその入り口となる。Incubatorでプロジェクトが認められると、卒業してTop Level Projectとなる。

 GoogleのDan Peterson氏がメーリングリストにて発表した投票結果(自己統計)によると、投票数は88で、反対票はゼロだったという。圧倒的賛成でIncubatorプロジェクトへの提案が認められたようだ。

 提案書では当面の目標として、Google CodeからASFインフラ(バグ管理、ビルド、プロジェクトサイトなど)へコードベースを移管し、Wave In a Box実装開発を継続できる状態にし、新規コミッターを増やして「Apacheの流儀」でプロジェクトを運営していく、の3ステップを挙げている。提案者らはGoogle以外に米Novell、独SAPなどが開発に参加すると予想している。

Apache Software Foundation
http://www.apache.org/

Google Codeのプロジェクトページ
http://code.google.com/p/wave-protocol/