性能とRuby互換性がさらに強化された「JRuby 1.5」登場

 JRubyコミュニティは5月12日、JavaによるRuby実装の最新版「JRuby 1.5」をリリースした。Javaライブラリとの統合、Rubyとの互換性などが強化点となる。最新版は、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

 最新版は、2009年11月に「JRuby1.4」を公開以来、約5ヶ月ぶりのメジャーリリースとなる。RubyライブラリをRuby 1.8.7、RubyGems 1.3.6、RSpec 1.3.0にアップデートしてRuby互換を強化した結果、これまでで最も互換性の高いリリースとなった。RubyからJavaライブラリを呼び出す際の性能や速度も改善されたほか、「ruby-debug」をデフォルトで搭載した。Rails 3対応のバグも修正している。

 また、Javaライブラリとの統合強化や、CPUやメモリの利用の効率化も行われた。「Ant」に対応、RakeとAntの統合も可能となった。Javaクラスを生成するインターフェイスの実装や、Mavenアーティファクトもクリーンアップも行われている。Windowsのサポートも強化され、起動時間が短縮されるという。

 JRubyの商用サポートを提供する米Engine Yardによると、JRubyを利用すると開発の速度を4〜10倍高速化できるという。JRubyでは、JRuby 1.4以来30人以上の開発者から1250件以上のコミットがあったと述べている。

JRuby.org
http://jruby.org/

「JRuby 1.5」ダウンロード
http://jruby.org/download