Canonical、ネットブック向け軽量デスクトップ環境「Unity」と「Ubuntu Light」を公開

 英Canonicalは5月10日(ベルギー時間)、最新の軽量デスクトップ環境「Unity」とUnityを実装した「インスタントWeb」ディストリビューション「Ubuntu Light」を発表した。UnityはUbuntuのネットブック向けエディション次期版「Ubuntu 10.10 Netbook Edition」で採用が予定されており、同日開発者向けに公開した。

 Unityは、ユーザーインターフェイスの改善を大きな研究開発テーマとするCanonicalの最新の取り組みとなる。ネットブックでは画面の大きさとシステムリソースの制限が大きいことから、Unityは画面スペースとシステムリソースの効果的な利用を目指した。

 Unityが従来のデスクトップ環境と異なる点として、まず従来画面下にあったパネルが画面左側に配置され、またタッチ操作に対応するよう大きくなっている点が挙げられる。また、上部にはアプリケーションインジケーター、ウィンドウインジケーターなどを1つにまとめたパネルが配置される。これらの工夫により、画面を最大限に活用しながらWebブラウザなどよく利用されるアプリに迅速にアクセスできるという。

 従来のUbuntuで採用されている「GNOME Shell」との関係については、UnityはミニマルなものでGNOME ShellとともにGNOME Projectを補うもの、としている。Unityはインターフェイスに「Clutter」を採用するなど、Gnome 3の技術を利用しているとも説明している。

 また、Ubuntu LightはUnityをベースにチャットやインスタントメッセンジャー、Webブラウザ、メディアプレーヤーといった最低限のアプリケーションのみを備えた軽量ディストリビューションで、「インスタントオン」と呼ばれる高速起動が特徴。システムの起動からWebブラウザの立ち上げ、Webへのアクセスまでが10秒以内に完了するとしている。電源Offの状態からでも素早くWebブラウザを起動できる点などを生かし、Windows PCに第2のOSとしてプリインストールされて出荷される「デュアルブート・インスタントWeb」市場を狙うとしている。

 「Ubuntu 10.04 LTS」向けUnity(PPA)はLaunchpadのページよりダウンロードできる。またUbuntu Lightは同日、OEMメーカー向けに提供を開始している。

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デスクトップ環境Unity

英Canonical
http://www.ubuntu.com/

「Ubuntu 10.04 LTS」向けUnity
https://edge.launchpad.net/~canonical-dx-team/+archive/une