FSFが承認ディストリビューションに「Kongoni」を追加、「Trisquel 3.0」公開

 フリーソフトウェアを支援する非営利団体Free Software Foundationは9月11日(米国時間)、GNU/Linuxディストリビューションとして承認する「Trisquel」の最新版リリースと、最新のディストリビューションとして「Kongoni」をリストに加えたことを発表した。

 Trisquelはスペインベースで開発が進んでいるディストリビューション。最新版「Trisquel GNU/Linux 3.0」(開発コード名「Dwyn」)は、初の短期サポートリリースとなる。先に公開された長期サポート(LTS)版、「Trisquel 2.2」は2013年までセキュリティアップデートを受けられる。

 最新版は、標準と“ミニ”の2エディションで提供される。標準版は、Linuxカーネル2.6.28をベースに、GNOME/Evolution 2.26を搭載した。「OpenOfice.org 3.0」「GIMP 2.6」などのアプリケーションを搭載、WebブラウザはMozillaベースのブラウザを利用する。「Pidgin」「Brasero」など多数のユーティリティも搭載し、50以上の言語に対応する。

 ミニは、ネットブックや古いコンピュータ向けのディストリビューションで、XFCE環境、Webブラウザ「Epiphany」、メールクライアント「Sylpheed」などで構成、軽量を特徴とする。

 最新の承認ディストリビューションとなるKongoniは、アフリカベースのプロジェクト。「Slackware」をベースとする。“ports”と呼ぶ独自開発パッケージシステムを利用、プログラムをソースとしてダウンロードして自動的に構築、最小の帯域幅でパフォーマンスを最適化できるという。32ビットと64ビットのIntel互換チップセットに対応、バージョン1.12.2が最新版となる。

Free Software Foundation
http://www.fsf.org

Trisquel
http://trisquel.info

Kongoni
http://kongoni.co.za