「Java Swing」次期版は「保守的」アップグレードに──米Sun幹部
米Sun Microsystemsは2月4日(米国時間)、JavaのGUIフレームワーク「Swing」の次期版の方向性について、方針を明らかにした。次期版は保守的なアプローチをとり、革新的な新機能のために後方互換性をなくすバージョンを開発するようなことは考えていないという。
Sunの公式ブログで、同社クライアントソフトウェアグループ担当チーフアーキテクトのDanny Coward氏は、「JavaFX」と比べるとSwingは成熟していることから開発スピードが遅くなっている、と認める。だが、RIA技術の土台としてのSwingの役割が大きくなっていることを受け、開発フォーカスはSwingアプリケーションの開発を容易にすることとパフォーマンスにシフトしている、と説明している。
開発作業としては現在、Swing Application Frameworkを「Java Development Kit 7(JDK 7)」に組み込むこと、ブラウザとの統合やランタイムパフォーマンスを改善することなどを進めているという。
最新版でAPIを一新し、Javaの新機能や「Java Standard Edition(SE)」のAPIに対応することについては、Swingを利用する開発者や顧客と対話をした結果、後方互換性を損なうことには保守的であり、「準備が整っていない」と結論付けている。JDK 7のモジュラーアーキテクチャを利用して互換性のない新・旧バージョンを共存できる可能性はあるとしながらも、Sunとしてはこれを取り組み分野にしていないとしている。
Coward氏はさらに、より革新的な変化を望む開発者には、オープンソースの取り組みであるOpenJDK.orgを活用するようアドバイスしている。
米Sun Microsystems
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