Qt Software、LGPL対応の「Qt 4.5」リリース、「Qt Creator」も新登場

 Qt Software(フィンランドNokia傘下)は3月3日(ノルウェイ時間)、オープンソースのクロスアプリケーションフレームワークの最新版「Qt 4.5」を公開した。また、新たにクロスプラットフォームIDE「Qt Creator」「Qt SDK」も発表、製品ラインを強化した。

 Qt 4.5は、性能と「WebKit」統合強化が主要な改善点となる。グラフィックシステム、データ処理、Webエンジンなどを強化することでフレームワーク全体の性能を改善、Qtベースのアプリケーションの性能が改善されるという。

 WebKitのアップデートにより、Netscape Plugin APIサポート、アニメーションなど高度なWebユーザーインターフェイス効果への対応などを実現した。JavaScriptエンジンの性能も改善するという。

 Macプラットフォームも強化されており、米AppleのCocoaフレームワークにポーティングすることでCocoaとCarbonの両方をサポートする。

 Qtは今年1月、オープンソースライセンスにLGPLオプションを追加する計画を発表しており、本リリースよりLGPL/GPL/商用のトリプルライセンスとなる。LGPLでは独自開発部分のソースコード公開が強制ではないため、プロプライエタリアプリケーションの追加が可能になる。

 Qt Creatorは、Qt開発向けの軽量のクロスプラットフォームIDE。クロスプラットフォーム専用のIDEで、C++コードエディタ、デバッガ、ソースコード管理、プロジェクト/ビルド管理ツール、高度なヘルプシステムなどの機能があり、迅速かつ容易にクロスプラットフォームアプリケーションを開発できるという。

 Qt SDKは、Qtライブラリ、Qt Creator、Qtツールを含む包括的なパッケージとなる。Qt 4.5、Qt Creator、Qt SDKはQtのWebサイトよりダウンロードできる。

Qt Software(フィンランドNokia傘下)
http://www.qtsoftware.com

ダウンロード
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