米Microsoft、自然言語検索Powersetを買収
米Microsoftは7月1日(米国時間)、自然言語検索技術ベンチャー企業の米Powersetを買収したことを発表した。買収金額などの詳細は非公開。PowersetはMicrosoftのSearch Relevanceチームに加わり、次世代検索エンジン開発を進めていくという。
PowersetはPARC(XEROXパロアルト研究所)からライセンスした技術を基に、自然言語による検索技術を開発するベンチャー企業。質問文とWebページの文章の意味や意図を理解する技術により、キーワードではなく話し言葉(文章)による検索が可能。今年5月、Wikipedia検索のベータ版を公開、米Googleの対抗馬として注目されている。
MicrosoftはPowerset買収により「Live Search」を強化、Powersetの技術と自社研究所で進めている自然言語検索技術を組み合わせる。PowersetはMicrosoftのSearch Relevance所属となるが、拠点は引き続き米サンフランシスコ州に置く。
Microsoftは現在のキーワード検索の問題として、ユーザーが入力するフレーズとWebページ上の表現とが異なること、検索結果に表示されるWebページの表現が明確ではないことの2点を指摘、3分の1のユーザーは1度の検索で探していた情報を得られていないという。これらの問題は、検索の意図とWebページに表現されているコンセプトを正しく理解することで解決可能としている。
Powerset側は、Microsoftのリソースを得ることでセマンティック検索技術の開発を加速し、Web規模に拡大できると述べている。
米Microsoft
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米Powerset
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