Oracleの四半期決算、20%の増収を記録――2007年度通年決算でも増収増益

 米国Oracleは6月26日、2007会計年度の第4四半期(3-5月期)決算、および通年決算を発表した。

 同社の第4四半期の売上高は前年同期比20%増の58億ドル、一般会計基準(GAAP)ベースの純利益は同23%増の16億ドル、1株当たり純利益は同27%増の31セントとなった。

 特別項目を除くと、第4四半期の1株当たり純利益は37セントとなり、トムソン・フィナンシャルがまとめたアナリストの事前予測値35セントを上回っている。売上高についても、アナリストの事前予測(56億ドル)を超えた。Oracle自身は、第4四半期の1株当たり純利益を34セントと予測していたという。

 また、通年の売上高も前年比25%増の180億ドルとなり、純利益、1株当たり純利益ともに前年を上回った。

 Oracleの共同社長兼最高財務責任者(CFO)、サフラ・カッツ氏は2007会計年度について、「すばらしい1年だった。事業全般が非常に好調で、すべての事業分野において、市場よりも急速な成長を遂げることができた」と語っている。同社は、SAPやIBM、BEA Systemsといったライバル各社から市場シェアを奪い、なおかつ利益幅も拡大させている。

 Oracleの共同社長、チャールズ・フィリップス氏によると、同社は7月11日にデータベース新版「Oracle Database 11g」の発表を予定しており、これによって市場シェアのさらなる拡大を目指す考えだ。

 同社はここ数年、多数の企業買収を通じて事業規模を拡大中だ。フィリップス氏は、今後も企業買収を進め、アプリケーション製品を拡充すると述べた。

 Oracleは現四半期(6-8月期)について、売上高が前年同期比で19~21%拡大すると見込んでいる。特にソフトウェア・ライセンス収入が20~30%増加すると見ている。

 なお、第4四半期に唯一業績が振るわなかったのは、成長率がわずか5%にとどまった北米でのアプリケーション事業だった。ただし、OracleのCEO、ラリー・エリソン氏によると、北米のアプリケーション事業は現四半期には堅調な伸びを示す見通しだという。

(スティーブン・ローソン/IDG News Service サンフランシスコ支局)

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提供:Computerworld.jp