「自炊」にも便利なPDFのページ編集ツール「PDF Split and Merge」

 PDFはさまざまなデバイスで閲覧できるのがメリットであるが、いっぽうで編集が容易ではないというデメリットもある。PDFファイルから特定のページだけ抜き出したり、ページ順の入れ替えといった操作は、無償のAdobe Readerでは行えない。このような操作を簡単に行えるツールが、「PDF Split and Merge」だ。

多機能かつ手軽なPDF作成ツール「PDFCreator」 のインストールと使い方

 取引先に資料を提示するときなど、ビジネスの現場では書類をPDF形式で出力する機会が意外に多い。PDFファイルの作成ソフトとして有名なものに「Adobe Acrobat」があるが、比較的高価なソフトであり、手軽にすべてのPCに導入する、というのは難しい。そこで利用したいのが今回紹介するフリーのPDF作成ツール「PDFCreator」だ。

WebページのPDF化も可能な「PDF Download」拡張

 最近では企業のWebサイトに掲載されるプレスリリースなどの文書が、PDFファイルで公開されることが多くなってきた。作成したドキュメントを異なる環境のコンピュータでも元のレイアウト通りに表示・印刷できるPDFファイルは、印刷物と同様なレイアウトの電子文書を公開する方法として広く普及している。しかし、便利な反面、不便な点もある。例えば、サイズの大きなPDFファイルを、うっかり開いてしまった場合だ。小さなファイルならばそんなに問題はないが、大きなファイルだった場合、読み込み、展開に時間がかかってしまうことがある。下手をすると、ブラウザが固まってしまうことだってあるのだ。

PDF編集を可能にするOpenOffice.orgエクステンション

 OpenOffice.orgに簡単なPDF編集機能を追加する取り組みが進められている。ただし、一般に使えるようになるのは数か月先だろう。少し前にOpenOffice.org Extensionsサイトで公開された Sun PDF Import (SPI)はまだベータ版であり、OpenOffice.org 3.0(9月にリリース予定)の最近の開発者向けビルドでしか動作しない。最終リリース版の出来は今のところ誰にもわからないが、このベータ版の機能は現在手に入るPDFインポートツールのなかではちょうど中間レベルにあたる。

機能のすきまを埋めるGNU PDF

 多くの平均的ユーザから見れば、GNU/LinuxにおけるPDFファイルのサポートはかなり進んだように思えるだろう。PDFファイルの作成、表示、編集にはそれぞれOpenOffice.org、Kpdf、pdftkまたはPDFeditのようなプログラムを利用することができる。だがそれで終わりではない、と語るのは最近誕生したGNU PDFプロジェクトの創設者Jose Marchesi氏だ。「残念ながら、既存のフリープログラムには多くの機能が欠けている」。フリーソフトウェア財団(FSF:Free Software Foundation)がGNU PDFを最優先プロジェクトの1つとし、その進捗を速めるための寄付を積極的に求めている最大の理由はそこにある。

LinuxパソコンをPDF作成用マシンに

 その昔、ペーパーレス・オフィスが喧伝された時代があったのを覚えているだろうか。もしそれが実現されていたら、今ごろ私たちは文書という文書をすべてデジタルで扱っており、あらゆるものをコンピューターを使って電子的に処理することで森を救っていたはずだ。そうはならなかったにしても、せめて、すぐに要らなくなるはずの文書を手元に置いておくために印刷などしたくないとお思いなら、お使いのLinuxパソコンをネットワークのどこからでも使えるPDF作成装置にしてみてはいかがだろうか。

デスクトップで欠落していた機能を埋めるPDFedit

GNU/Linuxのデスクトップにも、PDFファイル編集ツールはあった。しかし、真に実用的なツールとしては、PDFeditが初めてと言っていいだろう。0.2.5というバージョンにもかかわらず、PDFファイルのページやテキストを加工したり、コンテンツを利用可能な形式へ抽出したりするソリューションとして十分な実用性を備えている。難点は、インタフェースが風変わりなことと、浅いバージョンにありがちな不安定性くらいだ。

PDFCreatorでPDFを作成する

PDFファイルを作成したいと思う多くのWindowsユーザにとって、Adobe Acrobatは行き過ぎのきらいがある。Acrobatは一般的に彼らが使用する以上の機能や特徴を備え、299ドル(プロフェッショナル版は449ドル)という価格もまた、多くの人々が対価として払ってもよいと思う額を超えている。だが幸いにして、WindowsユーザはGPLライセンスのPDFCreator(本家)を利用すれば、どんなアプリケーションからでもPDFファイルを作成することができる。定評あるフリーのPostScriptインタープリタ、Ghostscript上に構築されたPDFCreatorは、処理が高速で設定も容易だ。ほとんどの使用目的でAcrobatの優れた代替アプリとして使えるだろう。

Linux用PDFビューアまとめ

Adobe Systems社が1990年代初頭に設計した 「PDF(Portable Document Format)」は現在、 一般的な文書の保存/閲覧に好まれる形式として 次第にPostScriptに取って代わろうとしている。 初期の頃は唯一Adobe社のみが PDFファイル閲覧用プログラムを提供していたが、 PDF形式の仕様がオープンであるため 今ではAdobe Reader(旧Adobe Acrobat Reader)と言えども 単にますます増加中のPDFビューアの一つという存在に過ぎなくなった。 以下では、Linuxユーザのための優れたPDFビューアを紹介する。