Mozilla、Thunderbird開発用の新会社に300万ドルを投資
Mozillaからは今週、Thunderbirdメールクライアントの開発促進を目的としたMozilla Foundationにおける新プロジェクトに対して300万ドルを投資するという計画のアナウンスが出された。新たな組織名は未だ定まってはいないが、当初の発表によるとその中心となる活動はThunderbirdをベースとしたインターネット通信システムの構築であり、そこにはWebベース型のメール、IM、SMSなどの諸機能が包含されることになるそうだ。
現状でコードネームMailCoと呼ばれている新組織のトップには、Mozillaコミュニティにおける古参メンバの1人でありActiveStateのCTOでもあるDavid Ascher氏が就任するとされている。同氏はMozilla Foundationの代表を務めるMitchell Baker氏とともに新規の開発チームを率いることになるが、同チームの活動内容は「新世代のインターネット用メール/通信ソフトウェア開発に向けた改善作業に専心する」とされており、そのスタートポイントとなるのがThunderbirdである。Ascher氏はこうしたプロジェクトが大きな挑戦となることを認めつつ、「より優れた電子メールシステムの構築」に尽力すると述べている。
Baker氏が自身のMozillazineブログで言及しているように、当初予算の大半はプロジェクト運営用の少規模チームの編成に費やされることになるだろうが、追加資金の獲得も視野に入っているとのことだ。既に予備計画は出来上がっているが、Baker氏によると、そこには4つの目標が据えられているとされている。
- Thunderbirdユーザに対するサポートを提供する
- Thunderbirdをベースに、より優れた電子メールソリューションを構築する
- IM、RSS、VoIP、SMSを始め、サイト固有型のメール機能なども含めた包括的なインターネット通信分野において電子メールが果たすべき役割を再確認し、ユーザエクスペリエンスを向上させる
- Webブラウジングの分野においてFirefoxプロジェクトが実証してきた、コミュニティ主導型の活動や技術革新の手法を拡大する