母親世代を対象とした新たなFirefoxサポートサイト

 Mozillaによるコミュニティ主導のFirefoxサポートサイトのアルファ版で、ハウツーやトラブルシューティングに関する文書が提供されている。ターゲットは、Firefoxがさらなる市場シェアを獲得して維持できるかどうかを左右するうえで重要となる新規ユーザ層だ。

 Firefoxのサポート協力者向けホームページ(Firefox Support Contributor)の「サポート文書作成のベストプラクティス(Best Practices for Support Documents)には、次のような説明がある。「我々が対象とする読者は、about:configの使い方やツールバーボタンの追加方法を知らず、またそうしたことを教わることもない人々です。そのため、各記事では答えだけでなく手順も記述する必要があります。また、ユーザのすべての設定はデフォルトのままになっていると仮定すべきでしょう。全体的には、あなたの母親でも理解できるような形で執筆を試みてください」

 なるほど、確かに母親や父親のなかには、テクノロジに疎くてInternet Explorer(IE)さえ使わない人もいる。だが、代替アプリケーションであるFirefoxは、こうした大きな抵抗感の壁を乗り越えなければならない。どんなWindows PCにもIEがインストールされている。何かほかのものを使いたい人は、自力でブラウザを見つけてダウンロードとインストールを行い、設定して実行する必要がある。また、職場でコンピュータを使っていれば、おそらく技術サポートがすぐにでも利用できるはずだ。そのため、どんなに魅力的な機能やカスタマイズ用オプションがあっても、わざわざ別のブラウザを自宅で使おうとはなかなか思わない。

 NetApplications.comによる最近の調査では、Firefoxの市場シェアがわずかに減少している。過去最高だった4月の15.42%に対し、7月時点では14.37%になっている。Mozillaは、Firefoxに対するユーザフレンドリなオンラインサポートをより多くのユーザを惹き寄せる重要な鍵と見ている。

 このアルファ版サポートサイトの既存コンテンツは、Firefoxコミュニティからの強力なインプットの上に成り立っている、とMozillaマーケティングチームのJ.T. Batson氏は言う。彼はブログで、新サイトをぜひ試してもらいたいと現行ユーザに呼びかけている。「我々には皆さんの協力が必要です。この新サイトを試してみて、コンテンツが平均的なFirefoxユーザの役に立つと思われるかどうか、意見を聞かせてください」

 アルファ版ゆえに、未完成のところもある。また、Batson氏は、記事の執筆者や編集者がもっと必要だと述べている。なお、最初の募集は先月から行われている。正式なFirefoxサポート要件書(Firefox Support Requirements Document)に目を通して、ぜひ協力したいと思う人は登録ページからその第一歩を踏み出してほしい。

Shirl Kennedyは、ブログ「DocuTicker」および「ResourceShelf」のシニアエディタ。Information Today紙にも「Internet Waves」というコラムを寄稿。1982年からテクノロジに関する執筆で活躍している。

Linux.com 原文