大手企業に果敢に挑むLinuxノートPC販売業者

 Linux Certified社は、個人および組織向けにLinuxノートPCの販売やITトレーニングの提供を行っている。その製品ラインナップは、安価な小型機器から2000ドルを優に超える高性能ノートPCまで多様だ。同社の顧客リストには、Boeing社、NASA、米国陸軍、MITといった組織が名を連ねている。最近の傾向からわかることがあるとすれば、それはLinux Certified社のようにLinuxマシンを専門に販売する会社が、オープンソースのオペレーティングシステムに目を向けつつある業界大手のコンピュータ企業の何社かを射程内に捉えようとしていることだ。大手メーカーの側もノートPCにおけるLinuxの将来性には注目し始めている。

eAR OS:目でも耳でも楽しめる新しいメディアセンターOS

 最高級のホームエンターテイメントセンター構築用スピーカ/アンプ/記憶装置/ケーブルなどの製品を販売するデンマーク企業Acoustic Realityが先日、 eAR OS Free Edition をリリースした。eAR OS Free EditionはUbuntuベースの無料メディアセンターシステムで、有料版(100ドル)のeAR RT-OS Enterprise Editionや同社のハードウェア製品Media 4で使用されているソフトウェアテクノロジーAcoustic Realityの無料版を搭載している。eAR OS Free Editionは、Ubuntuの素晴らしさとユーザフレンドリなメディアセンターを併せ持つディストリビューションだ。

Linuxスキルアップ講座 [6/27更新]

 GNOMEやKDEといったデスクトップ環境の急速な成長を背景に、デスクトップ用途でLinuxを利用するユーザーが(徐々にではあるが)増えてきている。また、普段はWindowsを利用しているが、LinuxベースのNASキットの購入を機に、Linuxに興味を持ったというユーザーも少なくない。こうしてLinuxユーザーの裾野が広がることは喜ばしいことではあるが、Linuxの世界に足を踏み入れたばかりのユーザーの中には、Windowsとの勝手の違いにとまどう方も多いだろう。そこでここでは、本サイトでこれまで掲載した記事の中から、初心者向けのハウツー記事をあらためて紹介したい。

各自のニーズに則した復旧用ブータブルCDのカスタム作成法

 長年安定して動作してきたLinuxマシンであっても、いつの日にかブートローダ終了後のディスクチェック時にハードドライブにおけるパーティションテーブルの損傷が検出され、システムへのアクセス不可能な事態に陥るかもしれない。そうした場合に対応可能なレスキューディスクは事前に用意しておくべきだが、各自のニーズに則した最善のものを入手する方法の1つは、ユーザ自らが自分でカスタマイズ作成してしまうことである。

称賛に値する完成度のopenSUSE 11.0

  openSUSE 11.0 は、2008年中のリリースが待ち望まれていたLinuxディストリビューションの1つである。昨日(6/19)公開された同リリースには若干のバグが残されていたものの、総合的な完成度としては待たされただけの価値はあったと評していいはずだ。特にopenSUSE用にセットアップされたKDE 4の存在はそれ単独でダウンロードする価値を生じさせているくらいであり、またソフトウェアマネージャに施された改善は同ディストリビューションのカスタマイズ作業を非常に軽快なものとしている。

Eicielを使った抜け目のないACL管理

 各ファイルの読み/書き/実行のパーミッションをユーザ、グループ、その他(UGO:User、Group、Others)に分けて設定する従来のファイルパーミッションモデルには、ユーザ別またはグループ別のパーミッション定義には使えないという欠点がある。そこで、登場するのがアクセス制御リスト(ACL:Access Control List)だ。ファイルマネージャNautilusと統合されたグラフィカルツール Eiciel を使えば、こうしたACLを簡単に管理できる。

完璧とは言い切れないLinux Mintの新リリース

 Linux MintはUbuntu 8.04 LTS派生のディストリビューションで、コミュニティによって高度にカスタマイズされている。プロジェクトによるとLinux Mintの目的は「エレガントで快適な最新のGNU/Linuxデスクトップディストリビューションの作成」だという。今月リリースされた最新版Linux Mint 5.0 “Elyssa”は、Ubuntuの安定性と機能のほとんどを継承しながらも独自の機能と調整を加えることで一線を画したものとなっている。このように素晴らしいデスクトップのMintだが、いくつかの問題点があるため完璧とはまだ言い切れない。

FUSE経由でZFSを使う

 ZFSはSun Microsystemsによって作成された先進的なファイルシステムだが、Linuxカーネルではサポートされていない。しかしZFS_on_FUSEを利用すれば、Linuxカーネル上でもZFSをFUSEファイルシステムとして使用することができる。つまりLinuxカーネル上で利用可能な他のファイルシステムとまったく同様にZFSファイルシステムにアクセスできるようになる。

コマンドラインからの“ゴミ箱”操作を可能にするユーティリティ

 デスクトップに置かれたゴミ箱(trashcan)にコマンドラインからアクセスしたいと考えているユーザは、 trash プロジェクトの開発成果を利用すればいいだろう。本稿で紹介するtrashコマンドで削除したファイルについては“undo”処理、つまりデスクトップ環境で行うゴミ箱中にあるファイルの復元に相当する操作が実行可能となるのだが、熟練Linuxユーザであれば、コマンドライン操作で特定ファイルをゴミ箱に移動させるといった用途においてtrashコマンドを重宝するかもしれない。

仮想アプライアンス入門

 仮想マシンが世間を賑わしている。仮想マシンそのものは、メモリやディスク領域、プロセッサ、ネットワークカードといった各種リソースを記述したコンテナにすぎない。物理的なマシンと同じように、ソフトウェア(オペレーティングシステムやアプリケーション)によって動作する。仮想マシンにこうした実体のあるソフトウェアを組み合わせたものが仮想アプライアンスだ。Linuxディストリビューションや各種専用アプリケーションのなかには、仮想アプライアンスとして提供されているものがある。パッケージングが容易なこともあって、仮想アプライアンスは探すべき場所さえ知っていればいくらでも見つかる。

BackTrackを使ってセキュリティをテストする

 侵入テストの分野において、現在 BackTrack は最高峰のLinuxディストリビューションである。セキュリティのプロによって設計・開発され、全世界で利用されるBackTrackは、かつてライバル関係にあった2つのディストリビューションWHAXAuditor Security Collectionが融合して誕生した。最新のベータ版が6月10日にリリースされたので、ここに紹介しよう。