ログ・ファイルをRAMに置いてシステム・パフォーマンスを改善する方法

 コンピューターの動作中はシステム・ログをRAMに置き、シャットダウン時にディスクにコピーするようにすれば、システムログ機能のあるノートパソコンあるいはモバイル機器のバッテリーやフラッシュ・ドライブの寿命を延ばすことができるだろう。その上、デーモンが突然30秒ごとにメッセージをsyslogに送り始め、ハードディスクが休まず回転し続けてバッテリーを浪費するといった状況に陥りにくくもなる。 Ramlog は、それを実現しようというプロジェクトだ。

SliTaz:超小型Linuxディストリビューション

  SliTaz は新しい超小型GNU/Linuxライブディストリビューションだ。RAM(最低128MBを推奨)から実行するように設計されていて、ハードディスクまたはUSBメモリへのインストールもできる。最新版のSliTaz 1.0はたった24.8MBと小さいながらも、選りすぐりのアプリケーションを軽量なデスクトップ上で利用することができる。ユーザのデータ/設定は永続的なメディア上に保存することも可能だ。またサポートしている追加ダウンロード用パッケージは400を越える。

「しまった」という時のためのext3undel

 rmコマンドはデータを削除するためのパワフルなツールだ――が、ファイルやディレクトリを誤って削除してしまった場合にはそうとも言っていられない。しかしありがたいことに ext3undel ユーティリティを使えば、ext3ファイルシステム上で誤って削除してしまったデータを復旧することができる。ext3undelを使えば、ファイル名で指定したファイルを復旧させることもできるし、削除されたという印が付けられている全ファイルを復旧することもできる(ただしこの場合ファイル名は復旧できないため目的のファイルを見つけるためにファイルの内容を確認する必要がある)。

Kismetパケットスニッファ入門

 ネットワークセキュリティの専門家にとって欠かせないオープンソースツールの数は増え続けているが、 Kismet もその一つだ。Kismetは「ワイヤレスネットワーク検出/スニッファ/侵入検知システム」で、Windows、Mac OS X、BSDなどPOSIX互換のどのプラットフォームでも利用可能だが、RFMON(モニタモード)対応ドライバの数がもっとも多く存在することからLinuxでの利用が推奨されている。

coLinuxに第2の息吹

 Cooperative Linux(coLinux)は、GNU/LinuxがそのままWindows上で動作するという、仮想化の分野で独自の位置を占めている。2000年に始まったプロジェクトではあるが、最近やっと0.72になったばかり。しかし、andLinuxUlteo Virtual Desktopなどの著名プロジェクトに基盤技術を提供するだけのものは持っている。UbuntuのWubiやFedoraのLive USB-Creatorといったツールが示す通り、今、Windowsの利用者をGNU/Linuxに引き寄せることに関心が集まっている。そんな今こそ、coLinuxの背後にある技術に注目すべきではないだろうか。

Phoronix Test SuiteによるLinuxデスクトップのベンチマーク実行

 オープンソースのテストツールにはさまざまなものがあるが、最近になるまで2台のLinuxマシンで簡単にパフォーマンスの測定と比較ができるものはなかった。だがこの問題は6月にリリースされた Phoronix Test Suite (PTS)によって見事に解決された。このテストスイートを使えば、複数のLinuxマシンの評価と比較により、Webサーバのホスティングやゲームのプレイといった特定のタスクに適した環境設定を見つけ出すことができる。

格段に向上したWin4Lin 5.0

 どうしても必要なWindowsアプリケーションをLinux上でも利用可能にするためのソフトウェアは今やいくつも存在する。そのような中でWin4Linは、サポートにお金を支払っても良いと考える人々向けの安価なツールとして何年にも渡って生き残ってきた。最近リリースされたWin4Lin 5のUbuntu版は30ドルだが、前リリースの難点を一掃したうえ「ほぼネイティブの性能」という謳い文句を実現している。

LinuX-Gamers Live――Linuxゲームを満載したライブDVD

  LinuX-Gamers Live Arch Linuxをベースに構築されたドイツ生まれのライブDVDであるが、その特色はゲーム専用に特化していること。このディストリビューションは先の6月にバージョン0.9.3がリリースされたところであり、手元のマシンではいくつかのゲームタイトルは動作しなかったものの、様々なLinuxゲームを試用してみたいという場合、あるいは自宅をゲームセンタ化したいという場合に最適な存在と評していいだろう。

WebサーバとしてGNU/LinuxがOS Xより優れている3つの理由

 すでに正式なUNIXシステムとして認定されたAppleのOS Xは、動的コンテンツを提供するインターネット公開用またはイントラネット専用のWebサーバにインストールされていることが少なくない。そうしたOS Xサーバとは2年間、また別の選択肢であるGNU/Linuxサーバとはもっと長く付き合ってきたが、少なくとも3つの理由からGNU/Linuxシステムのほうが優れているといえる。

NFSv3とNFSv4のファイル操作ベンチマーク比較

 2003年4月に公開されたNFSバージョン4(NFSv4)には、クライアント・サーバ間のステートフルな(状態遷移型)インタラクションと“ファイル・デリゲーション(権限委譲)”が導入された。これにより、クライアントはサーバ上のファイルに対して一時的な排他的アクセスが行える。NFSv4では、RPCSEC_GSS、複数操作のサーバへの一括送信、新たなファイル属性、レプリケーション、クライアント側のキャッシュ処理、ファイルロックの改良といったセキュリティ面での改善が施されている。以前のバージョンから進化した部分は数多くあるが、この記事ではその1つであるパフォーマンスに絞って調査を実施した。

初心者がつまずくUbuntu 10の問題点

 CanonicalのUbuntuはほかのプラットフォームの利用者が乗り換えてくるほどの大成功を収めているが、それでも初心者を困惑させるような問題点もいくつか残っている。実際、Canonicalのフォーラムを覗いてみたところ、新たな利用者の大半がつまずいている問題点、つまり長期的にUbuntuの採用を妨げている問題点が10件ほど見つかった。それらはUbuntuを利用する際のあらゆる面に及ぶが、そのいずれもが2つの特徴を共通して持っている。すなわち、いずれも「Linuxを試してみたけど使えない」と言いたくなるほどの大きな問題であり、その一方でいずれもが解決可能な問題なのだ。