お名前.com VPSでの安価な負荷分散運用とスナップショット&バックアップ

お名前.com VPS(KVM)ではOS稼働イメージのバックアップ機能として、昨年の11月にスナップショット機能が追加された。これによって実運用でのバックアップや利用方法にも広がりが出てきた。本記事では、実運用で多いと思われる複数台構成例をベースに、レンタルDNSを利用したラウンドロビン構成と、スナップショット機能とLVMスナップショットを使ったVPSのバックアップの一連の手順を解説していく。

システムをネットワーク経由でバックアップ/複製可能なLinux「Clonezilla」

 Windows用の定番バックアップソフトとして有名な製品の1つに「Norton Ghost」がある。今回紹介する Clonezilla は、そのNorton Ghostと同等の機能をオープンソース・ソフトウェアで提供することを目指して台湾のNCHC(National Center for High-performance Computing)が開発しているLinuxディストリビューションだ。Clonezillaはローカルディスクのドライブあるいはパーティション単位でバックアップを作成できる。単にドライブ/パーティションのコピーを別ドライブに作成できるだけでなく、バックアップをイメージファイルとして保存することが可能だ。イメージファイルを別のマシンにリストアすれば、Clonezillaの名前の由来であるシステムの“クローン”を作成することが可能になるわけだ。

「FEBE」拡張でFirefoxの環境をまるごとバックアップ

 Firefoxの真骨頂は、豊富に存在する拡張機能などのアドオンや、様々な設定を行い、自分好みのブラウザに調教できることだろう。しかし、それだけに困ったことがある。それは、2台目のサブマシンや、新しいPCを導入した時など、一から環境を構築しなくてはならないということだ。アドオンを検索してインストールし直したり、ユーザー名やパスワードなどを再び入力して、記憶させたり……使い慣れた環境をもう1つ構築するというのは、簡単なようで難しい。一度設定してしまえば、改めて設定することはほとんどないため、意外と忘れてしまいがちだからだ。

リモートファイルシステムを使ってRAID-1を構成できるChiron FS

 LinuxカーネルはRAID-1の実行をソフトウェアでサポートしている。RAID-1では、1つのファイルシステムを2台以上のディスク装置で保持するため、障害が発生しても最後のディスクさえ生き残っていればすべてのデータを復旧できる。すばらしい仕組みだが、メモリや電源ユニットなど、ほかのハードウェアコンポーネントが故障した場合にはやはり貴重なデータが失われる可能性がある。だが Chiron FS を使えば、ネットワーク上の2台のマシンが持つディスクで1つのRAID-1を構成でき、一方のマシンがダウンしてもファイルシステムにアクセスし続けることができる。

不定期に接続するモバイルクライアントの自動バックアップを可能とするBox Backup

 特定の時刻にファイルの自動バックアップを行う中央管理型のマネージメントソリューションは確かに便利だが、重要な業務ファイルを収めたラップトップを脇に抱えて頻繁に出張をするというタイプの人間にとってはそれほど役に立たないはずだ。そうした場合に検討すべきツールが、暗号化リンクを介してラップトップからバックアップサーバへの直接的なファイルバックアップを実行するBox Backupである。

Ubuntu用簡単バックアップ・ツール、TimeVault

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 データのバックアップは通常難しいことではないが、場合によっては面倒なこともある。たとえば、前回のバックアップ以降に変更されたファイルだけをコピーするのは十分に厄介だし、自分で忘れずにバックアップしなければならなかったり古いバックアップを削除して空き領域を確保しなければならなかったりすればなおさらだ。そうしたことを面倒に思ってデータのバックアップをやめてしまい、ファイルを間違って削除したりシステムがクラッシュしたりして、ほぞをかむことがある。そうしたバックアップに伴う問題を解決してくれるのがUbuntu用バックアップユーティリティーTimeVaultだ。

光メディア上のファイルに対する透過的圧縮

 Linuxカーネルはバージョン2.4.14から、光メディア上のファイルの透過的展開をサポートしている。本記事ではこの透過的展開のサポートにより、mkzftreeツールとgenisoimageの-zオプションを用いて光メディアへの焼き付けを行う際に、どのような利点が得られるかを示す。これらのコマンドは、gzipと同じアルゴリズムを使用するzlibによってファイルを圧縮する。透過的圧縮エクステンションであるRock Ridgeを利用することにより、DVDにより多くのデータを格納することができる。

ミラクル・リナックス、ディザスタリカバリツール「Mondo Rescue」の導入・サポート開始

 ミラクル・リナックス(本社:東京都港区)は、オープンソースのディザスタリカバリ管理ツール「Mondo Rescue」の導入とサポートサービスの販売を2008年10月30日開始した。Mondo Rescue公式サイトからソフトウェアをダウンロードして、十分にテストした上でLinux OSと組み合わせて提供するという。

JavaベースのLinux向けバックアップ・ツール Arecaとplan/b

 コンピューターのバックアップは誰もがやっている作業とはいえ、複数のマシンがあってプラットフォームもオペレーティング・システムもまちまちだとなると、種々のバックアップの仕方を覚えなければならず少々面倒だ。そんなときは、LinuxでもWindowsでもUnixでも、どのプラットフォームでも使えるJavaベースのバックアップ・ソリューション、Arecaとplan/bを検討してみてはいかがだろうか。plan/bは保守が終わってしまったが、どちらも検討するだけの価値はある。

Finnix:システム管理者向けのコンパクトなLinuxディストリビューション

  Finnix は、システムのリカバリやネットワークの監視といったシステム管理者のタスク支援を目的としたライブCDディストリビューションだ。Debianのテスト版とLinuxカーネル2.6がベースになっており、ファイルシステムやパーティションの操作、データのリカバリ、ほかのオペレーティングシステムのインストール、ブートレコードの修復などに役立つ。

KomparatorおよびKDiff3を利用したディレクトリ間の同期処理

 1つの作業をラップトップマシンとデスクトップマシンとを使い分けながら交互に進めていくユーザにとって、双方のマシン間でデータを反映させ合う同期処理は不可欠の業務となるはずである。その種のサポートツールとしてはscpやrsyncなどのコマンドライン系ツールが多数存在しており、グラフィカル系アプリケーションに限ってもKonquerorKrusaderなどの汎用ツールを使って処理することも、あるいはUnison翻訳記事)のような専用ツールを利用することもできる。そうした中で本稿で紹介するのは、独自の機能を装備したKDEアプリケーションである Komparator および KDiff3 を用いたディレクトリ同期の手法である。