米Microsoft、Xamarin.Formsの後継となる「.NET MAUI」を発表
米Microsoftは5月19日、クロスプラットフォームのユーザーインターフェイス(UI)フレームワーク「.NET Multi-platform App UI(.NET MAUI)」を発表した。次期「.NET 6」の一部となり、単一のコードベースからWindows、macOS、iOS、Android向けのアプリケーションやUIを構築できるフレームワークとなる。
.NET Multi-platform App UI(.NET MAUI)は、Microsoftがオンラインで5月19日と20日に開催した「Microsoft Build」で発表された。2016年に買収したXamarinの「Xamarin.Forms」ツールキットの後継となるもので、クロスプラットフォームかつネイティブなUIを備えるアプリケーションを構築できる。
MicrosoftはMAUIについてXamarin.Formsの流れを汲みつつ顧客のニーズをリサーチした内容を取り込んだ「進化した後継」と位置付けており、次期「.NET 6」の一部となる。Microsoftによると.NET 6は2020年中にプレビュー公開を予定しているという。
Visual Studio、Visual Studio Codeなどでの開発がサポートされ、MVVM(Model-View-View-Model)やXAML、プロジェクトシステム、クロスプラットフォームツールなどの機能を提供する。開発したアプリケーションからのシステムAPIへのアクセスもできるため、プラットフォーム固有機能の統合も容易に行えるとしている。
.NET MAUIは2020年後半にプレビューを公開予定。現時点での一般公開は.NET 6と同じ2021年11月の予定という。また、すでにGitHubにはプロジェクトページが用意されており、AndroidおよびiOS向けのSDK開発が進んでいるという。ライセンスはMIT License。
Xamarin.Formsの今後についても明らかにしている。Xamarin.Formsは2020年後半に次期メジャーリリースを予定しており、.NET 6がGAになるまでは6週間おきにマイナーリリースを続ける。Xamarin.iOSとXamarin.Androidはそれぞれ、.NET for iOS、.NET for Androidとして.NET 6に含まれることになっており、Xamarin.Formsも最終的に.NET MAUIに移行することになる。
Microsoftによると、Xamarin.Forms開発者は同一のAPIやコントロールを使用できるとのこと。正式ローンチ時には容易に移行できるマイグレーションガイドなどを用意する計画という。
.NET Multi-platform App UI(.NET MAUI)
https://github.com/dotnet/maui