米Microsoft、WPFとWindows Formsをサポートした「.NET Core 3.0」をリリース
米Microsoftは9月23日、.NET技術のオープンソース実装となる「.NET Core 3.0」のリリースを発表した。
.NET Coreは汎用のアプリケーション開発・実行環境。元々はWindowsアプリケーション向けの技術だったが、その後LinuxやmacOSのサポートも追加された。オープンソースプロジェクトとして公開されており、ライセンスはMIT License。
.NET Core 3.0は2017年8月に公開したバージョン2に続くメジャーリリースとなる。Windows向けの機能として、Windows Presentation Foundation(WPF)とWindows Formsで構築したWindows Desktopアプリのサポートが加わった。Windows Desktopアプリケーションの開発者は、フレームワークの実装など.NET Coreプラットフォーム機能を活用でき、一部のAPIクラスでのランタイムの性能も改善できるという。
階層型コンパイル機能が有効になった。これにより、JITコンパイラ利用によるパフォーマンス向上が図れるという。ディスク上の特定の場所に関連づけられるローカルツールも導入した。
C# 8.0やF# 4.7などの言語もサポートした。C# 8.0ではNullable型参照、非同期ストリームなどの機能が加わっており、これらを利用できる。また、Visual StudioおよびVisual Studio CodeでWebアプリケーション技術「Blazor」を使ってC#でのWebアプリケーションの開発も可能。ガベージコレクタではメモリの消費量の改善なども特徴となる。
Dockerのサポートも強化し、.NETアプリケーションをコンテナで効率よく実行できるようになった。Azure Functions(v2)の構築で、C#プロジェクトにDockerコンテナを加えられるようになった(Linuxのみ)。また、.NET Core向けのDockerイメージをより小型化した。
このほかにもたくさんの機能強化が図られている。Microsoftは同日、.NET Core 3.0を含む「Visual Studio 2019(v16.3)」も公開している。
Microsoftは先に、次期版となる「.NET Core 5.0」は2020年11月に公開、その後年に1度最新版を公開する計画を明らかにしている。
.NET Core 3.0ダウンロード
https://dotnet.microsoft.com/download/dotnet-core/3.0