システム統合のためのフレームワーク「Apache Camel 3.0」リリース

 システム統合のためのフレームワークであるApache Camelコミュニティは11月28日、最新のメジャーリリースとなる「Apache Camel 3.0」公開を発表した。10年ぶりのメジャーリリースとなり、多数の機能が加わっている。

 Apache Camelは、Javaで実装されたメッセージ主導のミドルウェア。データのやり取りや変換、ルーティング、エラー処理のためのコンポーネントをまとめたもので、50以上のデータフォーマットをサポートする。Enterprise Integration Patterns(EIP)をベースとしており、データベースやメッセージキュー、APIなどへのアクセスのためのコンポーネントを提供する。スタンドアロンだけでなく、Spring Boot、アプリケーションサーバー、クラウドなどでライブラリとして組み込んで利用することもできる。

 Apache Camel 3.0は2009年に公開されたCamel 2.0以来、久々のメジャーリリースとなり、1000以上の新機能、機能改善、修正が加わった。

 モジュール化を進め、一部のコンポーネントを削除することでコアを小さくした。リアクティブなルーティングエンジンも導入し、性能を改善した。EIPについても拡張性を持たせた。

 APIも新しくなり、Java 11のサポートも実現した。このほかたくさんの機能が加わっている。

 Apache CamelはKubernetesで直接動く「Camel-K」、Quarkus拡張の「Camel-Quarkus」についても、最新版のリリースを進めるという。

 Apache Camel 3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache Camel
https://camel.apache.org/