Webブラウザ上で動作する統合開発環境「Eclipse Che 7」リリース、Kubernetes対応を強化

 クラウド統合開発環境(IDE)の「Eclipse Che」開発チームは9月17日、最新のメジャーリリースとなる「Eclipse Che 7」を公開した。クラウドネイティブの業務アプリケーションをKubernetes上で開発できるIDEに向けた一歩としている。

 Eclipse CheはWebブラウザ上でシステム開発を行える統合開発環境(IDE)。Eclipse Che 7は2月に公開されたバージョン6に続く最新版。Eclipse Cheの歴史上最大のリリースで、クラウドネイティブアプリケーションの開発、構築などでのチームコラボレーションを簡単にすることにフォーカス機能強化が加わった。

 Kubernetesベースの開発ワークスペースを導入した。作業スペースをコンテナ化するもので、1つのKubernetes Podが1つのワークスペースに対応する。これによって一貫性があり、反復可能、複製可能な開発環境を構築できるとしている。

 また、プロジェクトごとのDevfileを設定でき、開発環境の移植性を強化した。KubernetesとRed Hat OpenShiftのサポート強化によって任意のパブリッククラウド、またはオンプレミス上のKubernetesでのデプロイが可能になった。

 Editorも新しくなった。開発者が軽量のエディタを好むトレンドを受けてのもので、統合開発環境「Visual Studio Code」(VSCode)のような体験をWebブラウザ上で提供する技術「Eclipse Theia」をベースに、セキュリティ、IDE API、Cheコマンドのサポートなどの機能を加えた。VSCode拡張との互換性もある。デフォルトのエディタとカスタムのエディタの切り替えも簡単にできるという。

 Cheプラグイン開発者向け機能「Self Hosting」モードも導入された。このモードではプラグイン開発に必要な設定が行われたワークスペースが提供され、さらに作成したプラグインをテスト・デバッグするための2つ目のIDEを立ち上げることもできる。

 このほかにも多数の機能が加わっている。Eclipse Che 7はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Eclipse Che
https://www.eclipse.org/che/