MariaDBがトランザクション処理と分析処理に1台で対応できる「MariaDB Platform X3」を発表

 MySQLと互換性のあるデータベースシステムMariaDBを開発するフィンランドMariaDBは1月16日、トランザクション処理と分析処理のワークロードに利用できる「MariaDB Platform X3」の一般提供を開始したことを発表した。

 MariaDB Platform X3は企業向けのオープンソースデータベース。オンライントランザクション処理(OLTP)とオンライン分析処理(OLAP)という異なる処理に1台で対応できる点が最大の特徴だという。オープンソースデータベースとしては初で、リアルタイムかつ実用的にデータをマネタイズしたい企業向けとしている。

 MariaDBのOLTPシステムでOracleとの互換性もある「MariaDB TX」、Apache Kafka、Apache SparkなどをサポートするOLAPシステム「MariaDB AX」を1つのプラットフォームに統合した。トランザクション処理と分析処理は別々のデータベースインスタンスで実行される。具体的には、change-data-captureストリーム、ダイナミッククエリルーティングなどの技術を使って、トランザクション処理向け行指向でデータベースインスタンスに書き込まれたデータを、分析系向けの列指向のデータベースインスタンスに複製するという。

 疎結合であるため、トランザクション処理を動かすデータベースをオンプレミスで、分析処理のデータベースをクラウドでと言ったハイブリッド実装が可能になるという。また、クラウド実装トランザクション処理と分析処理のそれぞれのワークロードを独立してスケールできるなどのメリットがあると説明している。

MariaDB Platform X3
https://mariadb.com/products/mariadb-platform/