高性能、大容量対応のMySQL/MariaDB向けストレージエンジン「TokuDB」がオープンソース化される
MySQL/MariaDB向けのストレージエンジン「TokuDB」を開発する米Tokutekは4月22日、初のオープンソース版となる「TokuDB 7.0」を公開した。MySQLで50GB以上のビックデータの活用を実現できるという。
TokuDBは、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ラトガース大学、ニューヨーク州立大学の研究者らが開発したMVCCおよびACID準拠のストレージエンジン。書き込み中心のワークロード向けに設計されており、高速処理と拡張性を特徴とする。独自開発した「Fractal Tree」技術を利用し、MySQLやMariaDBでテラバイト級のストレージを利用できるようにするという。また、INSERT処理やクエリの速度も改善されるとのこと。圧縮、ホットスキーマ変更などの機能も備える。
これまではプロプライエタリのソフトウェアとして提供されていたが、バージョン7.0では「コミュニティ版」を初めて提供する。ライセンスはGPLv2。性能、圧縮などの機能を完備し、データ追加やインデックスの速度を10倍以上改善できるという。書き込みに最適化された圧縮技術を採用とし、性能に影響を与えることなく大幅なストレージサイズの削減が行えるという。Engine Status情報の改善やDirect I/Oのサポートといった新機能も加わっている。
TokuDBはMySQLおよびMariaDBのプラグインとして提供される。既存のMySQLアプリケーションと互換性があり、コードの変更やアプリケーションのロジックを変更することなく利用できるという。コミュニティ版はMySQL 5.5.30もしくはMariaDB 5.5.30に対応、TokutekのWebサイトより入手できる。Tokutekでは、稼働中にバックアップ作業が行えるホットバックアップなどの高度なツールや技術サポートが付いた有料版(Enterprise Edition)も提供する。
米Tokutek
http://www.tokutek.com/