MariaDBベースの完全同期型レプリケーション「MariaDB Galera Cluster 5.5.39」リリース
MariaDB Foundationは8月21日、MariaDB向けのマルチマスタークラスターシステム「MariaDB Galera Cluster 5.5.39」をリリースした。最新のMariaDBをベースとし、wsrep(WriteSet Replication) APIも更新した。
MariaDB Galera ClusterはMariaDB向けの同期マルチマスター型クラスター技術。MySQLからフォークして開発されているデータベースソフトウェアであるMariaDBと、クラスタ技術「Galera Cluster」とを組み合わせたもの。Galera ClusterはフィンランドCodershipが開発するデータベースクラスタ技術で、wsrep(WriteSet Replication) APIを提供する。GaleraレプリケーションとのインターフェイスのためにMariaDBを強化、レプリケーションAPIなどを提供する。クライアントと直接接続でき、MySQLと同じような使い勝手を提供する。
同期レプリケーション、アクティブ−アクティブのマルチマスタートポロジなどを特徴とし、任意のクラスターノードに対して読み込みおよび書き出しが可能。メンバーシップの管理やノードの追加/削除なども自動化する。スレーブの遅延やトランザクションの消失がなく、クライアントの遅延も最小化できるという。
MariaDB Galera Clusterは10系と5.5系があり、5.5.39は5.5系の最新安定版となる。8月初めにリリースした「MariaDB 5.5.39」を土台とし、バージョン25のwsrep APIをサポートした。25.2系および25.3系のGalera wsrepプロバイダと連携できる。sstスクリプトのwsrep_sst_rsyncでlsofコマンドを利用するよう変更した。このlsofは、一部のLinuxディストリビューションではデフォルトでインストールされていない場合があると注意を促している。
MariaDB Galera ClusterはMariaDBのWebサイトよりダウンロードできる。Linuxのみで利用でき、ストレージエンジンはXtraDBとInnoDBのみに対応する。
MariaDB Foundation
https://mariadb.org/