MySQLの創業者、非営利団体「MariaDB Foundation」を立ち上げる

 MySQLを開発したMichael “Monty” Widenius氏らオリジナル開発者3人が12月4日、非営利団体「MariaDB Foundation」の立ち上げを発表した。MySQLのフォークとなる「MariaDB」の開発母体となり、ユーザー/開発者コミュニティにインフラを提供する。

 MySQLはオープンソースのデータベースであるが、2008年にSun Microsystemsがその開発元であるMySQL社を買収。さらに2009年に発表された米Oracleによる米Sun Microsystems買収により、現在はOracleの傘下となっている。このような経緯の中、Widenius氏らは独立してMariaDBプロジェクトを立ち上げ開発を続けてきた。MariaDBはMySQLと完全な互換性を持つフォークとなっており、GPLv2ライセンスで提供されている。

 MariaDB Foundationの設立はWidenius氏に加え、David Axmark氏およびAllan Larsson氏という3名のMySQL開発者が発表した。目的は技術開発およびプロジェクトやコミュニティの保護。技術面ではレビュー、マージ、テスト、リリースといった技術的作業の場となり、標準の実装、相互運用性、NoSQLプラットフォームなど他のデータベース技術との連携などを改善していくという。また、コミュニティ側にはオープンソースプロジェクトとして開発者やユーザーコミュニティに必要なインフラを提供する。プロジェクトは次期版「MariaDB 10」リリースを控えており、適切なタイミングだとしている。

 同Foundationは、MySQLとMariaDBのサポートを提供する企業であるフィンランドのSkySQLと米Perconaの2社より100万ユーロの出資金を受ける。創業者はWidenius氏ら8人。本拠地は米国に置き、2013年2月に創業者がボードメンバーなどを任命する。それまでの間は暫定的にWidenius氏がCTOを、Andrew Katz氏がCOOと法務顧問を務める。Foundationは今後も創業メンバーと出資者を募るという。

MariaDB
https://mariadb.org/en/