10周年迎えたGoogle Chrome、UIが新しくなった最新版「Chrome 69」を公開
Googleは9月4日、Webブラウザ「Google Chrome 69.0.3497.81(69)」公開を発表した。Chrome公開から10周年を記念してのリリースで、外観が新しくなるなど多数の強化が加わっている。
Google Chrome 69は、7月末に公開されたChrome 68に続く最新版。GoogleがChromeをベータ公開したのは2008年9月2日であり、ちょうど10周年となる。
Material 2デザインを採用したデスクトップをはじめ、Android、iOSと全てのプラットフォームで外観が新しくなった。タブをはじめとして丸みを帯びたデザインとなり、アイコン、色パレットも新しくなった。特にタブではWebサイトのアイコンの表示がわかりやすくなり、開いているタブの数が多くてもナビゲーションが容易にできるとしている。
モバイルでは、ブラウザを高速に操作できるようにiOSではツールバーが画面下部に移動した。画面を最大活用するノッチ(ディスプレイカットアウト)に対応するviewport-fitメタタグもサポートした。全体として、プロンプト、メニュー、アドレスバーのURLなどを簡素化した。
動画コーデックAV1をサポートした。デスクトップ版のみで、デコードのみなど制限がある。また、スクロール体験を改善するCSS Scroll Snapなど、複数のCSSの仕様のサポートが加わった。複数のタブを開いている場合などでリソースの活用を最適化するWeb Locks APIもサポートした。
自動入力の拡大により、パスワード、住所、クレジットカードの番号などの入力を正確に、簡単に行えるようになった。入力した情報はGoogle Accountに保存され、Chromeのツールバーからもアクセスできる。パスワードでは、安全強化のために強いパスワードをChromeが生成する機能が加わった。生成したパスワードは保存され、次回サインイン時に自動入力されるという。
検索バーを兼ねたアドレスバー「Omnibox」も強化し、入力すると回答をアドレスバー内に表示するようになった。新しいタブを開かずに回答を得られる。また開いているタブも、ウインドウをまたいですぐに探せるようになった。
操作性ではパーソナライズも強化した。お気に入りのWebサイトにすぐにアクセスできるショートカットを作成し、新しいタブページからすぐにアクセスできるようになった。
これらに加え、セキュリティを含め不具合も多数修正された。バグ発見に対する報酬プログラムに基づき、合計で2万9000ドルが支払われている。
Google Chrome
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