「TensorFlow 1.8」リリース
Googleの機械学習ライブラリTensorFlow開発チームが「TensorFlow 1.8」を公開した。GPUメモリへのデータプリフェッチなどの機能が加わっている。
3月に公開されたバージョン1.7に続く最新版となる。大きな変更点・機能強化としては、Estimatorモデルを単一のマシン上の複数のGPUで実行するためにtf.contrib.distribute.MirroredStrategy()をtf.estimator.RunConfig()に渡せるようになった。また、構築積みEstimatorとしてBoostedTreesClassifierおよびBoostedTreesRegressorが追加された。
tf.dataモジュールでは、GPUメモリへのデータのプリフェッチを可能にするtf.contrib.data.prefetch_to_device()が追加された。これにより、GPUによるオペレーションの速度を改善できるという。プリフェッチバッファサイズを自動調節するtf.contrib.data.AUTOTUNEパラメータや、CSVファイルからデータセットを作成するtf.contrib.data.make_csv_datasetも追加された。
計算グラフの事前構築なしに処理を直ちに実行させる「eager execution」向けに、DatasetがPythonのイテレータとして利用できるようになった。tf.kerasモジュールでは服飾関連画像のデータセットである「fashion mnist」データセットが追加されたほか、「image/random_brightness」や「sequence/TimeseriesGenerator」、「text/hashing_trick」といったデータ処理関数が追加されている。
このほか、多数のモジュールで機能強化やパフォーマンス向上が行われている。
TensorFlow
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