「Node.js 10.0」リリース、3年間のサポートが提供される新安定版

 Node.js Foundationは4月24日、Node.jsの最新安定板となる「Node.js 10.0.0」を発表した。V8非依存のモジュールAPIを目指すN-APIの完全対応など多数の機能が加わっている。

 Node.jsはJavaScript実行エンジンおよびライブラリ集。GoogleのJavaScriptエンジン「V8」をコアとして採用し、イベント駆動型のライブラリを提供する。米Joyentで開発された技術で、2015年よりNode.js Foundationでオープンソースプロジェクトとして開発が進められている。

 Node.js 10.0はNode.js Foundationの誕生から7回目のメジャーリリースとなる。10月にはActive Long Term Support(長期サポート)ブランチとなる予定で、合計3年間サポートされる。

 本バージョンでは、N-API(Node.js API)のフルサポートが加わった。従来のNode.jsのネイティブアドオンはV8に依存しており、アドオン作成にV8の知識が必要で、またV8のバージョンや実行するプラットフォームが異なる場合の互換性が保証されない、という問題があった。N-APIはV8に依存せずにNode.jsのネイティブアドオンを作成するためのAPIで、N-APIで作成したアドオンはNode.jsやV8のバージョンが変更されてもそのまま利用できる。

 N-APIが実験的扱いからフル対応となったことを記念して、N-API対応のNode-ChakraCoreの実験的リリースも投入された。Visual Studio Code Extension経由でのTime-Travel Debugging(TTD)を容易に利用できるという。

 利用するライブラリもアップデートされ、V8はバージョン6.6に、OpenSSLは1.1.0hに、npmは5.6となった。

 Assert、Buffer、Crypto、EventEmitter、Streams、Timersなどで細かな機能強化が加わった。trace_eventsトップレベルモジュールが加わり、ランタイムでtrace eventカテゴリの有効/無効化ができるようになった。エラー処理、性能なども強化されている。一方で、assert.fail()など多数のAPIが非推奨となった。

Node.js
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