Node.js 8.9リリース、8系最初のLTSに

 Node.js Foundationが、V8 JavaScriptエンジンベースのJavaScriptランタイム環境「Node.js 8.9.0」をリリースした。8系で初のLTS版となる。11月7日には修正版となるバージョン8.9.1も公開されている。

 Node.js 8.9はNode.js 8系で初の長期サポート版(LTS)となる。アクティブLTSとしてのサポートは2019年4月まで、その後メンテナンスLTSに移行する。なお最新の機能を搭載したCurrentバージョンは9.1.0。

 Node.js 8は2017年6月に公開されたもので、Async/Await、V8 JavaScript Engine 6.1のサポートなどの新機能を盛り込み、過去最大のリリースと位置付けられている。速度も改善し、典型的なWebアプリケーションの場合で6系と比較して20%高速という。

 その最新版となるバージョン8.9(開発コード「Carbon」)では、V8 JavaScript Engine 6.1を搭載した。メモリ消費を削減でき、起動時間を短縮できるTurbofan、Ignition Pipelineなどの特徴を持つという。

 util.TextEncoderおよびutil.TextDecoderが正式扱いとなった。HTTP/2は引き続き実験扱いだが、8.9ではエクスポーズされたhttp2ソケットの操作が不可能になり、セッションがガベージコレクションの対象となるなど細かな機能が加わった。今後いくつかの変更を加えて正式扱いとする予定としている。

 npmは、セキュリティを強化したバージョン5.5.1にアップデートされ、モジュール、ライブラリ、テスト、ドキュメントなども強化されている。また、8.9.1ではopensslのバージョンが1.0.2となっている。

 9系では、Asyncフックで古い実験的APIを削除し、新しいエラーシステム向けにエラー関連で多数の強化が加わっている。なお、9系は運用環境では推奨しないとしている。

Node.js Foundation
https://nodejs.org/