「TypeScript 2.5」リリース

 米Microsoftは8月31日、JavaScriptを拡張したプログラミング言語「TypeScript 2.5」を公開した。リファクタリングを支援する機能の実装、try/catchでcatch型のバインディングをオプションにするなどの機能が加わっている。

 TypeScriptはMicrosoftが開発するJavaScriptに静的な型付けシステムなどのツールを追加したスーパーセットで、JavaScriptにコンパイルしてさまざまな環境で実行できる。拡張性、ECMASCript 2015をはじめとしたJavaScriptとの互換性などを特徴とする。

 TypeScript 2.5は、6月末にに公開されたバージョン2.4に続く最新版となる。言語面での変更として、ECMAScriptで提案されているcatch節におけるエラーをオプションにする機能が加わった。Node.jsの「–preserve」フラグに相当する「-symlinkspreserveSymlinks」コンパイラフラグも加わった。

 また、Visual Studio Codeと組み合わせることで、メソッド名や関数名の変更といったリファクタリングを容易にする機能が追加された。これにより、関数名やメソッド名を一か所変更するだけでコード内の対応する部分がすべて同時に修正される。Visual Studio Codeの次期版でこれらリファクタリング機能が利用できるとしている。これに加えて、不適切な記述をある程度認識して適切な記述を提示する入力支援機能「クイックフィックス」も利用可能になる。

 そのほか、Nodeモジュール解決で、重複パッケージをチェックし、リダイレクトするようになるといった変更も加わっている。

TypeScript
http://www.typescriptlang.org/