米Microsoft、「TypeScript 2.2」を発表

 米Microsoftの「TypeScript」開発チームは2月22日、「TypeScript 2.2」公開を発表した。ECMAScriptのサポート強化、object型の導入、ツール面の強化などが加わっている。

 TypeScriptは「拡張性のあるJavaScript」としてMicrosoftが開発するオープンソースプロジェクト。JavaScriptに型や独自の構文を追加したプログラミング言語で、作成したコードはJavaScriptへコンパイルでき、任意のWebブラウザやJavaScript実行環境で動かせる。

 TypeScript 2.2は、2016年12月に公開されたバージョン2.1に続く最新版。2系は同年9月に初公開されている。

 ECMAScript 2015のmixinクラスパターン、mixinコンストラクタの署名のためのルールをサポートした。ECMAScript 2015の最新のnew.targetメタプロパティも実装した。

 また、object型を新たに導入した。ブーリアン型、nullなどのプリミティブ型以外のあらゆる型とマッチできるもので、strictNullChecksなどを使用時にプリミティブ型以外を割り当てることができ、バグの発見に役立つという。

 ツール面では、「クイックフィックス」(Code Actions)としてエラーの修正を迅速に行う支援機能が加わった。不足しているインポートやプロパティの追加、使われていない宣言の削除、抽象メンバーの実装などを提案してくれるという。

 react-nativeのemitモードを導入した。JSX向けのpreserveとreactオプションに加わるもので、JSXシンタックスを残して.jsファイルにemitするという。React Nativeの振る舞いを反映するもので、JSXシンタックスを残して.jsファイルをTypeScriptから出力したいというような時にも便利だという。

TypeScript
https://www.typescriptlang.org/