米Red Hat、OpenStack NewtonベースのIaaSソリューション「Red Hat OpenStack Platform 10」を発表

 米Red Hatは12月15日(米国時間)、OpenStackベースのInfrastructure as a Service(IaaS)型クラウドプラットフォーム「Red Hat OpenStack Platform 10」を発表した。OpenStack Newtonをベースとし、ユーザー体験の改善、拡張性などが強化されている。

 Red Hat OpenStack Platformは、Red Hat Enterprise Linuxにオープンソースのクラウド基盤技術OpenStackを統合したプラットフォーム。クラウド基盤に加えて、ハイブリッドクラウド管理・モニタリングプラットフォームの「Red Hat CloudForms」も含まれており、OpenStackインフラコンポーネントに加えて、任意のOpenStackクラウドで動くワークロードも管理できるという。Red Hat Cep Storageも64TB分利用できる。ケンブリッジ大学、米Verizonなど多数の導入事例がある。

 Red Hat OpenStack Platform 10は、9月に公開されたバージョン9に続く最新版。土台として、10月にOpenStack Foundationが公開したばかりの最新リリース「Newton」を採用した。システム全体での拡張性、容易なインフラ管理、オーケストレーションの改善、ネットワークの性能、プラットフォームの安全性などが強化点となる。

 拡張性と柔軟性では、OpenStackサービスをカスタマイズして運用、拡張できるようになり、事業者はOpenStack環境をより細かに管理できるようになった。これにより、固有のワークロード要件に合ったサービスを実装できるという。また、Red Hat OpenStack Platformディレクターを利用したサービスと管理役割もカスタマイズできる。

 セキュリティ関連では、大規模な実装向けの可用性機能をさらに強化した。オブジェクトストレージ暗号化、短期利用向けのエフェメラルセキュリティトークンも利用できる。

 性能では、Open vSwitchのデータプレーンの開発キット(DPDK)コンポーネント、シングルルートのI/O仮想化SR-IOVの導入により、ベアメタル並みのネットワークの性能を実現可能という。

 これらの機能強化に加えて、ソフトウェアライフサイクルとしてデュアルサポートライフサイクルモデルを導入した。3年のライフサイクルに加えて、2年追加でELS(延長ライフサイクル)サポートを追加購入でき、合計5年間のサポートが受けられる。

米Red Hat
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