Google「Chrome 55」を公開、HTML5デフォルトは延期へ

 Googleは12月1日、WebブラウザGoogle Chromeの最新版「Google Chrome 55(55.0.2883.75)」を発表した。WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応する。

 Chrome 55は10月に公開されたバージョン54に続く最新版。JavaScriptエンジン「V8」の強化によって性能と安定性を強化した。また自動でハイフネーションを行うためのCSSプロパティ「hyphens」もサポートされた。

 Googleは8月、Chrome 55で動画のデフォルトをFlashに代わってHTML5にする計画を明らかにしていたが、こちらは延期された。Flashを利用する方法として、ユーザーのSite Engagement(SE)を利用してユーザーがFlash Playerを使用するのを許可するプロンプトを表示するかどうかを決定することが考案されている。SEはユーザーの履歴をベースに各サイトに0から100のスコアを付けるもので、再訪問の数、滞在時間などを考慮する。SEスコアが一定レベルを下回る場合にプロンプトを表示するというのが当初の構想だった。

 セキュリティ問題を含むバグも多数修正された。この中には、深刻度が4段階中2番目に高い「High」に分類されるV8のプライベートプロパティアクセス、PDFiumにおけるUse-After-Free脆弱性、4件のBlinkのユニバーサルクロスサイトスクリプティング(XSS)などが含まれている。Googleのバグ発見報酬プログラムに基づき、合計7万ドル以上が支払われている。

Google Chrome
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