「Firefox 50」リリース、絵文字の独自サポートなどを導入

 Mozillaは11月15日、オープンソースのWebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 50」を公開した。予定より一週間遅れての登場となり、アドオンSDKモジュールの重要なバグ修正による起動時間の短縮などの強化が加わった。

 Firefox 50では新たに絵文字サポートを組み込んだ。これにより、Linuxなどネイティブで絵文字をサポートしていないプラットフォーム上でも絵文字を利用できるようになる。

 操作性とタブ管理も改善し、「Ctrl」と「Tab」キーを押すことでタブの順番ではなく最近利用したタブから順に表示されるようになった。印刷を改善し、広告などがないリーダーモードのオプションが加わった。ページ内検索も強化し、検索キーワードに完全に一致するものだけをハイライトするオプションが加わった。

 FirefoxアドオンSDKにおけるバグを修正、多数のアドオンを利用する場合、起動時間を大幅に短縮できるという。多種の実行ファイルのダウンロードに対する保護も加わった。

 WindowsとMacでは、GoogleのDRM技術「Widevine」をサポートした「WebM Encrypted Media Extensions Support for Widevine」の導入によってプラグインなしで動画を再生できるサイトの種類が増えた。

 開発者向けの変更点としては、複数のタグやCSSでその挙動が改善されたほか、JavaScript関連ではSymbol.hasInstanceプロパティやObject.getOwnPropertyDescriptorsメソッドの実装が行われている。Webコンソールではソースマップのサポートやメモリツールのデフォルトでの有効化、Drag and Drop APIやWebRTC、Web Audio APIなどの強化、Google Chromeとの互換性強化のためのFile and Directory Entries APIのサブセット実装追加などが行われている。これらの機能強化の一方で、SPDY 3.1はデフォルトで無効となった。

 Firefox 50はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/