Google、JavaScriptフレームワーク「Angular 2」を発表。TypeScriptの利用を推奨へ

 GoogleのAngular開発チームは9月15日、JavaScriptフレームワークの最新版「Angular 2.0」を公開した。安定性や性能の強化が行われたほか、TypeScriptの利用を推奨する方針を示している。

 Angular 1の後継としており、約2年の開発期間を経てのリリースとなる。安定性を強化したほか、ペイロードサイズの縮小と性能も改善した。事前(AOT)コンパイラ、画像の遅延読み込みなどによってブラウザおよびデスクトップ、モバイル環境で最速かつ最小のアプリケーションを実装できるとしている。

 本バージョンではまた、様々なデバイスへの対応などアプリケーション開発者の課題に対応する改善を加えた。Router、FormsなどのコアAPIの機能を拡充しており、モジュール構造によりサードパーティのライブラリを利用することもできる。

 Angular 2はMicrosoftのTypeScriptで開発されており、TypeScriptの利用が推奨となった。Angular CLIとスタイルガイドにより開発者の生産性も改善するという。Angular CLIはデフォルトでWebpackを利用するようになった。

 今後の計画については、バグ修正と後方互換性のある機能の追加、さらなる高速化と軽量化に加え、アニメーションAPI、Web Worker向けAPIなどを強化点としている。ドキュメンテーションも充実させるという。

 開発チームはまた、本バージョンよりセマンティックバージョニングに移行することも発表した。互換性のないAPI変更が安定したAPI扱いとなるメジャーバージョン、後方互換性のある機能が加わったマイナーバージョン、後方互換性のあるバグ修正が行われたパッチバージョンの3種類の変更に応じ、メジャー.マイナー.パッチで番号が上がる。

AngularJS
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