Androidスマートフォンとデスクトップを連携できる「KDE Connect 1.0」が公開

 スマートフォンとデスクトップとの連携を可能にするデスクトップクライアント「KDE Connect」開発プロジェクトは8月26日、初の安定版となる「KDE Connect 1.0」を発表した。スマートフォンで受信したSMSに対し、デスクトップ側から返信を行える新機能の導入などが行われている。

 KDE Connectはデバイス間のやりとりを可能にする技術。安全な通信プロトコルを使い、ネットワーク経由で端末をまたいでのコピー&ペーストやファイル・URLの共有が可能。また、スマートフォンの通知をPCで受け取ったり、スマートフォンをリモコン代わりに使ってPCを操作するといったこともできる。プラグイン機構を利用して機能を拡張することも可能。現在、KDE、Android、BlackBerry向けにKDE Connectクライアントが提供されている。

 約1年前に開発が開始されて以来、デスクトップクライアントでは初の安定版リリースとなった。新機能として、スマートフォン側から事前設定したカスタムコマンドのトリガーが可能となった。ニーズに合わせてKDE Connectの機能を拡張できる。

 また、スマートフォンで受け取ったSMSに対して、デスクトップから返信できるようになった。Androidアプリのバージョンは1.4以上が必要。合わせて、スマートフォン側でデスクトップの通知も受信できるようになった。デフォルトでは無効となっており、Androidアプリ側とデスクトップのシステム設定の両方で有効にする必要がある。

 通信の暗号化では、これまでのRSAプライベートキーを利用した暗号技術に代わって、TLS暗号化を導入した。中間者攻撃などに対して安全性を強化できるだけでなく、高速でバッテリーの消費効率も優れるという。

 なお、KDE ConnectのiPhone版はまもなくリリースされるとしている。

KDE Connect
https://community.kde.org/KDEConnect