「Vert.x 3.2」リリース、新たにCeylon言語をサポート

 Java仮想マシン上で動くアプリケーション開発ツール「Vert.x」の開発チームは12月15日、最新安定版「Vert.x 3.2.0」を公開した。Ceylon言語のサポートなどの新機能が加わっている。

 Vert.xはJava仮想マシン上でリアクティブなアプリケーションを構築するためのツールキット。イベントドリブン、Java以外の言語サポートなどを特徴に持ち、Webアプリケーション、HTTP/RESTベースのマイクロサービス、バックエンドのメッセージバスなどさまざまなアプリケーションを開発できる汎用性も備える。

 バージョン3.2は6月に公開されたバージョン3系の最新安定版となる。米Red Hatが中心になって開発するプログラム言語のCeylonをサポートした。本バージョンでは初期実装となる。

 Vert.xランタイム向けコマンドラインインターフェイスのVert.x Shellが正式扱いのコンポーネントになった。また、JGroupsを利用し、vert.xクラスタマネージャの代替となるvertx-jgroupsが技術プレビューとして加わった。vert.xディストリビューションの管理ツールStack Managerも強化した。

 任意のTCP対応アプリケーションとやりとりできるイベントバスブリッジも追加されたほか、Red Hatが中心となって開発するオープンソースのモニタリングHawkular向けのvert.xメトリクスとして、Vert.x Metrics Service Provider Interfaceを実装した。TCP/HTTPクライアントとサーバー、DatagramSocket、イベントバス、ハンドラなどをモニタリングでき、ユーザーがメトリクスを定義してHawkularに報告することも可能という。

 Vert.x 3.2ではこれらに加え、EventBus.closeがGroovy、RX、Ruby、JavaScript、Ceylonから利用できなくなるなどの後方互換性のない変更も複数加わっている。

 Vert.xはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはEclipse Public License 1.0とApache License 2.0。

Vert.x
http://vertx.io/