JavaScriptのモバイルアプリフレームワーク「Tabris.js 1.2」がリリース

 JavaScriptのモバイルアプリ開発フレームワーク「Tabris.js」開発チームは9月2日、「Tabris.js 1.2」をリリースした。カスタムウィジェットの導入、レイアウトの強化など多数の新機能が加わっている。

 Tabris.jsは独EclipseSourceのプロジェクトで、単一のJavaScriptコードベースからネイティブのiOSおよびAndroidアプリを作成できるフレームワーク。UIレンダリングにWebViewsを使わず、モバイルプラットフォーム上にネイティブのウィジェットを作成する。既存のJavaScriptライブラリやNode.js向けモジュールを利用できるため、開発効率を改善できるとしている。オープンソースのコミュニティ版はBSD Licenseで公開されている。

 Tabris.js 1.2は5月に登場したTabris.js 1系の最新版となり、7月に公開されたバージョン1.1に続くものとなる。レイアウトのpreceding siblingの参照にシンボリックリファレンスprev()を利用できるようになった。コードが少なくなり、preceding siblingに削除や置き換えがあった際も自動でレイアウトが調整されるという。また、ウィジェットのプロパティにlayoutData属性を設定できるようになった。属性を部分的に変更したり、1つの属性のみを変更するといったことが可能になる。

 カスタムウィジェット向けのAPIを導入した。カスタムウィジェットはJavaScript APIからiOSとAndroidの機能にアクセスできるもので、APIを利用して基本的なウィジェットを拡張できるようになった。

 Androidの戻るボタンで、新しいイベントbacknavigationを利用できるようになった。これまではページを閉じるという操作に使われていたが、これを上書きできるという。

 このほか、ナビゲーションUIエレメントを隠してアプリをフル画面にするtabris.ui.setが加わっている。

Tabris.js
https://tabrisjs.com/