JSフレームワーク「Sencha Ext JS 6」リリース、モバイル対応を強化

 米Senchaが7月1日、JavaScriptフレームワーク「Sencha Ext JS 6」と管理ツール「Sencha Web Application Manager 6」(旧名称「Sencha Space」)の2製品について一般公開(GA)となったことを発表した。モバイル対応の強化などが加わっている。

 Ext JSはリッチインターネットアプリケーション(RIA)開発のためのJavaScriptライブラリ。MVC/MVVMアーキテクチャに基づくJavaScriptフレームワークで、クロスプラットフォームに対応するWebアプリケーションを開発できる。UIウィジェット、データバッケージ、レイアウトマネジャーとレスポンシブ設定、高度なチャート、カスタマイズ可能なテーマなどの特徴を持ち、最新WebブラウザのHTML5機能を活用できる一方でレガシーなWebブラウザとの互換性もある。商用ライセンスのほか、GPLv3でも提供されている。

 Ext JS 6は、2014年6月に公開された「Ext JS 5」に続く最新版となる。モバイル対応を強化し、単一のプラットフォームを利用してスマートフォン、タブレット、デスクトップなどのデバイスの種類で動くユニバーサルアプリケーションを構築できる。

 新たにテーマ「Triton」を導入、フラットとミニマルさを特徴とし、サイジングツールの改善などにより開発作業の効率化を支援するという。フォントアイコンのサポートも拡大した。またTritonの一部として、新たにテーマ開発のツール「Fashion」が導入された。RubyとCompassへの依存性を削減でき、ほぼリアルタイムでテーマを生成できるという。新しいアプリケーションテンプレートを導入、アプリケーションのデザインと開発を高速化するとしている。

 ウィジェットも強化し、モダンとレガシーの両方のツールキットで利用できる「Treelist」を導入、レスポンシブなレイアウトも加わっている。

 また、IDE(統合開発環境)のサポートも改善し、「IntelliJ」や「WebStorm」、「PhpStorm」などJetBrainの各種IDEとの統合を強化した。「Sencha PivotGrid」を利用したデータ分析も強化した。

 同時に発表されたWeb Application Managerはアプリケーションの管理およびデプロイのためのツールで、レポート機能、アプリケーション内のイベントキャプチャ、デスクトップのデバッグ機能の強化などが特徴となる。

 商用版のExt JSおよびWeb Application ManagerはSenchaが提供する「Sencha Web Application Lifecycle Management Platform」のモジュラーとなる。単体の価格はスタンダードエディションが895ドル~、プロが1295ドル~、プレミアムが1895ドル~となっており、30日間無料のトライアルも提供している。

Ext JS
https://www.sencha.com/products/extjs/

GPL版Ext JSのダウンロードページ
https://www.sencha.com/legal/GPL/