「LibreOffice 5.0」リリース
非営利団体The Document Foundationは8月5日(ドイツ時間)、オープンソースの生産性スイート「LibreOffice 5.0」をリリースした。モバイル対応、Microsoft OfficeやApple iWorkとの互換性、ユーザーインターフェイスなどが強化されている。
LibreOffice 5.0は、2010年秋のプロジェクト発足以来10回目のメジャーリリース版となり、2013年2月にリリースされたバージョン4系に続くものとなる。Document Foundationによると、4系は8000万人以上のユーザーに利用されているという。4系の最新版は7月末にリリースした4.4.5。
新しいアイコンの導入やメニューとサイドバーの強化といったユーザーインターフェイス(UI)の改善が行われ、また画面スペースの管理や外観が強化された。「スタイルと書式」スタイルの管理にもプレビューを導入、直感的に操作を行えるようになった。
互換性も特徴で、フォーマットフィルターを強化することでMicrosoft Office、Apple iWorkとの互換性を改善した。コードもクリーンになり、Coverity Scanのテストによるおtコード1000行あたりの欠陥数は0.001以下を実現しているという。安定性の強化により性能も改善しているという。
LibreOfficeはワードプロセッサの「Writer」、スプレッドシート「Calc」、プレゼンテーション「Impress」、ドロー「Draw」、データベース管理「Base」、数式エディタ「Math」の6種類で構成されるが、各ソフトウェアも新機能や強化が加わっている。たとえばWriteでは絵文字のサポート、Calcでは新しい関数、条件付き書式設定の強化、画像トリミングなどが追加されている。
開発チームは最新版をAndroidおよび英Canonicalの「Ubuntu Touch」のモバイルクライアント、クラウド版の土台になるものと位置付けており、Android向けの「LibreOffice Viewer for Android」では基本的な編集機能が加わっている。また、64ビットWindowsのネイティヴ対応も可能となった。
LibreOffice 5.0はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
LibreOffice
http://www.libreoffice.org/