「Rust 1.1」リリース、性能強化に注力
MozillaのRust開発チームは6月25日、プログラミング言語「Rust 1.1」をリリースした。性能にフォーカスしたリリースで、コンパイル時間を大幅に短縮したという。
RustはMozillaが開発するプログラミング言語。高速性やスレッドセーフなどを特徴とし、効率の良いCバインディング、インターフェイス型、パターンマッチングなどの機能を持つ。ライセンスはMIT License。
Rust 1.1は5月に公開されたバージョン1.0に続くものとなる。Rust 1.0リリース後の最優先課題の1つだったコンパイル時間の改善に取り組み、1.1では型チェックの改善などを通じて1.0と比較してコンパイル時間を32%改善するという。
ファイルシステムAPIの拡張として、新たに「std::fs」APIを導入した。これにより、Rust上でRustのパッケージマネージャであるCargoのコンパイルなどが可能になるという。また、エラーメッセージを改善し、エラー発生時に詳細の記述を読むことができる「–explain」フラグも導入された。
このほか、Linuxデバイス向けの標準ライブラリmuslをサポートした。Rust向けパッケージマネージャCargoではパッケージの構築を柔軟にする「cargo rustc」サブコマンドも導入されている。
Rust開発チームは同時に、次期「Rust 1.2」のベータ版もリリースしている。