Mozillaが開発しているプログラミング言語「Rust 0.8」リリース、標準ライブラリの強化などが行われる
Rust開発コミュニティとMozillは9月26日、プログラミング言語「Rust 0.8」を公開した。前バージョンに続き、標準ライブラリの完成にフォーカスしたリリースとなる。
RustはMozilla内でスタートしたプログラミング言語の開発プロジェクト。CやJavaに近い文法を持つが、動的な型付けやジェネリクスといった機能を持ち、またNullポインタやバッファオーバーフローといった問題の発生しない安全なメモリ管理モデル、並列性の高さなどが特徴。ライセンスはMIT LicenseとApache License 2のデュアルライセンスで、2012年1月に0.1公開以来、活発に開発が進んでいる。
Rust 0.8は7月に公開されたバージョン0.7に続くリリースとなり、合計で約2200の変更が加わったという。言語面では、forループでIteratorトレイトを利用できるよう変更された。これによって、より簡潔にループ処理を記述できるという。また、文字列フォーマットのためのformat!マクロも新たに導入された。従来のfmt!マクロを置き換えるものになるという。C言語で実装された関数を呼び出すためのForeign Function Interface(FFI)もより効率的に改善されたほか、キャスト関連メソッドについてもリネームや新規追加が行われている。
ライブラリでは、ランタイムとタスクスケジューラーが新たにRustで書き直されている。新しいランタイムをベースとしたI/Oライブラリも実験的に追加されている。
RustはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Rust
http://www.rust-lang.org/
Mozilla
http://www.mozilla.org/