ジェネレータなどをサポートした「PHP 5.5」登場、Windows XPサポートは終了

 スクリプト言語PHP開発チームは6月20日、最新版となる「PHP 5.5」を公開した。ジェネレータや例外におけるfinallyブロック、定数型のarrayやstringに対するデリファレンスなど、さまざまな新機能が追加され、高速化も行われているという。いっぽう、Windows XP/2003のサポートがなくなり、WindowsプラットフォームについてはVista以降のみのサポートとなった。

 2012年3月にリリースされたPHP 5.4に続く最新版となる。新機能として、イテレータを簡単に実装できるジェネレータが導入された。forearch()ループでメモリ内で配列を組み立てる必要がなくなるため、メモリの節約につながるという。ネストした配列に対しforearch文で配列を取り出す操作もサポートされたほか、empty()では任意の式を渡せるようになるようになるなどの変更が加えられている。

 そのほか、より簡単にパスワードをハッシュしたりその管理を行えるようにする新しいパスワードハッシュAPIの導入やGDモジュールの改良も行われている。

 性能面での強化としては、Zend Opcode Cache拡張(Zend Optimizer+)の追加が行われている。Zendが開発した最適化機能で、これまでZend Serverで提供されていたもの。これを利用することでPHP実行の高速化が図れるという。デフォルトで有効となっている。性能ではオペコードキャッシュなどの強化も加わっている。

 いっぽう、MySQL拡張モジュール(ext/mysql)などの機能が非推奨となった。そのほか5.4と後方互換性のない変更として、pack()、unpack()の強化、PHPロゴのGUID削除などがある。Windows版ではWindows XP/2003のサポートが終了した。

The PHP Group
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