米Google、性能を強化した「Go 1.1」をリリース

 米Googleは5月13日、オープンソースで開発されているプログラミング言語「Go 1.1」を公開した。性能の強化が大きな特徴となり、30%以上高速になるという。

 Goは2009年にGoogleが発表したプログラミング言語。Pythonのような動的言語の開発スピードと、C/C++のようなコンパイル言語の安全性を組み合わせることを目的としている。ライセンスはBSD License。

 Go 1.1は2012年3月に公開したバージョン1.0の後、3回のマイナーリリースを経ての新しいメジャーアップデート版となる。バージョン1.0をベースに改良を加えたもので、性能面で大きな強化が加わっているという。コンパイラやリンカー、ガベージコレクタ、スケジューラ、マップ実装、標準ライブラリの一部などで最適化が行われ、ランタイムとネットワークライブラリも強化した。これらの改良の結果、30~40%高速になるという。

 言語仕様にもいくつか変更が加えられている。まず、今まで戻り値を返す関数内ではreturn文が必須だったが、Go 1.1では特定の条件下であればreturn文を省略できるようになっている。また、メソッドを変数に格納できる値として扱える「Methid values」も導入された。 そのほか、ツールや標準ライブラリも改良/機能拡大されている。

 GoはWindowsやLinux、Mac OS X、FreeBSD、NetBSDなどに対応、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。Go 1.1は1.0と互換性があるが、Googleは1系のユーザーに対しアップグレードを推奨している。

Go
http://golang.org/

米Google
http://www.google.com/