米Google、Go言語の実験的対応が加わった「App Engine 1.5」を発表、年内に正式版へ

 米Googleは5月10日、「Google App Engine 1.5」を発表した。Googleが開発するプログラミング言語「Go」の実験的サポートなどが特徴となる。

 Google App Engineは、GoogleのインフラでWebアプリケーションを動かすクラウドサービス。2008年にプレビュー版として立ち上げられ、現在では毎月10万人以上の開発者が利用、アクティブなアプリケーションは20万以上に達しているという。

 いままでApp Engineで利用できるプログラミング言語はPythonとJavaのみだったが、App Engine 1.5ではGo言語のサポートが加わった。GoはGoogleが2009年11月に発表したオープンソースのプログラミング言語で、Pythonのような動的言語の開発スピードと、C/C++のようなコンパイル言語の両方の特徴を併せ持つ。ネイティブコードにコンパイルできるため、CPU負荷の大きいアプリケーションに最適としている。

 Go言語のサポートは現段階では実験的位置づけとなる。また、同日にApp Engine SDK for Goも公開されたが、Goで実装したアプリケーションはまだApp Engineでの実行ができない。Googleでは「間もなく可能になる」としており、現在初期テスターを受け付けている。

 App Engine 1.5ではこのほか、レポート生成やカスタム検索エンジンといった、起動時間が長くメモリ消費が大きいアプリケーションをホスティングする「Backends」も加わった。また、「Task Queues」も強化され、タスク実行を制御できる「Pull Queues」や外部サービスと共有できるRESTベースのAPIが加わった。

 Googleは同日、2011年後半にApp Engineをプレビュー版から正式な製品として提供する計画も発表した。正式版では、現在とほぼ同じだが制限が加わる無料サービス「Free Apps」、99.95%のSLAが付く有料サービス「Paid Apps」、個々のアプリ単位ではなく利用単位で課金する「Premier Accounts」の3種類で提供する予定だ。

米Google
http://www.google.com/

Google App Engine SDK for Goダウンロード
http://code.google.com/appengine/downloads.html#Google_App_Engine_SDK_for_Go