Do Not Truckの改良やSocial APIのmixi対応などが加わった「Firefox 21」リリース

 Mozillaは5月14日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox 21」を公開した。ユーザーがCookieなどによるトラッキングを拒否する意志を示す仕組みである「Do Not Truck(DNT)」のユーザーインターフェイス(UI)が改良されたほか、起動時間短縮のヒント表示や「Firefoxヘルスレポート」の先行実装などが行われてる。

 Firefoxは6週間間隔での新バージョンリリースを行う方針を定めており、Firefox 21はほぼこのスケジュールに沿ったリリースとなる。新機能としては、DNTのユーザーインターフェイス改良、起動時間に時間がかかる場合にそれを短縮するための情報を表示する機能の追加、Firefoxの利用状況や設定状況をMozilla側に定期的にレポートとして送信するための「Firefoxヘルスレポート(FHR)」機能のうち基本的なものの実装などが挙げられている。

 DNTのユーザーインターフェイスでは、「トラッキングの拒否をサイトに通知する」に加えて、「トラッキングの許可をサイトに通知する」および「トラッキングに関する設定は一切サイトに通知しない」の選択肢が追加され、合計3種類から選択して設定できるようになった。また、ソーシャルサービスを直接Firefoxに統合するためのSocial APIも強化されている。Social APIはMozillaが開発し2012年11月に導入したもので、よく利用するソーシャルサービスをサイドバーで表示したり、Firefoxツールバーに通知を統合するなどの機能を持つ。当初Facebookをサポート(「Facebook Messenger for Firefox」)していたが、最新版ではこれを拡大し、Cliqz、mixi、msnNOWも利用できるようになった。

 開発関連では、HTML5の<main>要素のサポートやstyle要素におけるscoped属性の実装が行われている。また、リモートプロファイリング機能も実装された。JavaScriptエンジン「SpiderMonkey」ではE4Xサポートが削除されたほか、バグ修正によりグラフィック関連の性能を改善した。

 Firefox 21はMozillaのWebサイトより入手できる。対応OSはWindows XP SP2以降/Vista/7/8、WIndows Server 2003 SP1、Mac OS X 10.6以降、各種Linuxなど。また、Android版Firefoxも同日に新版がリリースされている。

Firefox
http://www.mozilla.jp/firefox/

Mozilla
http://www.mozilla.org/