Mozilla、ユーザーの状況を報告する新機能「Firefox Health Report」を発表

 Mozillaは9月21日、開発中の新機能「Firefox Health Report」を発表した。ユーザーはMozillaと自分のFirefoxの情報を共有することでWebブラウザの状態をより正確に理解でき、Mozillaは性能改善などに役立てることができるという。将来、Firefoxの機能として提供する予定だ。

 Firefox Health Report(FHR)は、Mozilla Foundation会長のMitchell Baker氏が同日付けのブログで発表したもので、ユーザー側のFirefoxに関するデータをMozillaに定期的にレポートとして送信する機能。ユーザーはFirefoxに組み込まれたダッシュボードでビジュアル化されたデータを得られ、自分のWebブラウザ体験を理解できるとしている。たとえばWebブラウザ設定を変更することでどのように性能が変わるか比較できるほか、性能改善のためのヒントなどの情報を提供する予定という。

 レポートで収集するデータとしては、1)設定に関する情報(デバイスのハードウェア、OS、Firefoxバージョンなど)、2)カスタマイズに関する情報(アドオンなど)、3)性能(レンダリング、セッション復元、ブラウザイベントの時間など)、4)質(セッション時間、クラッシュの数など)の4つに分類される。収集するデータは最小限に設定されており、ユーザーのプライバシーを尊重する点を強調している。ユーザーがFHRを無効にしたり、関連するデータを削除することも可能にするという。

 Mozilla側のメリットとしては、性能や安定性に関するトレンドを正確に測定でき、報告された問題が特定のブラウザ設定に特有のもののなのかなどの判断がしやすくなるとしている。また、アドオン設定についてもどの状況でどのような問題が起きているのかの情報が得られれば、迅速に問題解決が図れるとし、総じて、開発を合理化し質の改善を図れるとしている。

 FHRはFirefoxで今後提供する予定で、まずはNightly Buildに搭載する。ベータや正式版への搭載時期については明らかにしていない。

Mozilla
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