オープンソースのHTML5動画プレイヤー「Video.js 4.0」がリリース
オープンソースのHTML5動画プレイヤー「Video.js」開発チームは5月9日、最新版「Video.js 4.0」をリリースした。米Brightcoveのプロジェクトとなってから初のリリースとなり、性能、安定性などが強化されている。
Video.jsは動画プレイヤーをWebサイトなどに埋め込むためのJavaScriptライブラリ。JaavaScriptファイルやCSSファイルをHTMLファイル内でロードし、いくつかのタグを記述するだけでWebページ内に動画プレイヤーを組み込むことが可能になる。動画の再生エンジンとしてはHTML5やFlashなどが利用でき、利用できる環境や埋め込む動画ファイルの形式などに応じて適切なエンジンが選択される仕組み。APIを使ったプレイヤーの操作やCSSを利用した外観の変更、プラグインといった機能も備える。
Vine、Twitpicなどのサイトで利用されており、この一年で利用は倍増したという。元々は米Zencoderで開発された技術で、2012年にZencoderをBrightcoveが買収、現在Brightcoveのプロジェクトとなっている。
Video.js 4.0はBrightcoveによる買収後初のメジャーリリースとなる。本バージョンよりライセンスが変更され、これまでのGNU LGPLからApache Software License 2.0となっている。
本バージョンではGoogleの「Closure Compiler」を利用してコードを圧縮することで性能面での改善を図ったという。これまでのところコードサイズは18%削減されており、さらなる改善を見込めると報告している。Closure Complierではコード最小化のほか、ランタイム性能改善も見込むという。
TravisCI、Bunyip、Broswerstackを利用したクロスブラウザ/クロスデバイスの自動テストスイート利用により、安定性の強化も行われた。プラグインインターフェイスも一新され、jQueryプラグインインターフェイスのように利用できるとするPlugins APIにより、APIのカスタマイズが容易になっている。作成したプラグインはWikiページでの公開も可能。
デフォルトスキンも新たなものに置き換えられている。BrightcoveのUXチームの協力を得て作成されたとのことで、洗練されたデザインと容易なカスタマイズを実現できたという。開発ツールも変更されており、これまでのRake/Rubyから、Gruntを含むJavaScript開発ツールセットを導入した。
Video.jsはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。プロジェクトが提供するCDN経由での利用も可能。
Video.js
http://www.videojs.com/