プラグインなしでのストリーミング動画表示を可能にする「ORBX.js」
米OTOYとMozillaは5月3日、JavaScriptライブラリ「ORBX.js」を発表した。Webブラウザ上でプラグインなしにストリーミング動画を表示可能にするもので、ビデオ配信や仮想デスクトップに接続するためのリモートデスクトップクライアントといった用途で利用できるという。
OTOYはクラウドストリーミング技術などを開発するベンチャー企業。ORBX.jsは同社がMozillaとの協業を通じて作成したJavaScriptライブラリで、Webブラウザ上でGPUハードウェアアクセラレーションを利用可能にするWebGL技術を使用している。これにより、プラグインなどのブラウザ拡張を利用せずにWebブラウザ内で動画コンテンツをストリーミング方式で再生することが可能になる。Firefox、Chrome、Opera、Safari、Internet Explorer 10などに対応、モバイルでもデスクトップでも利用できる。MozillaのCTO、Brendan Eich氏は、「圧縮効率はH.264と比べて25%改善する」と報告している。
動画配信のほか、アプリケーションの仮想化といった用途でも利用できるとのことで、クラウド上にあるWindowsやLinux、Mac OS Xなどの仮想デスクトップに接続し、これらOSのデスクトップアプリケーションをWebブラウザ上から操作する、といったことが可能。両社による発表では、ORBX.jsを利用してAutodesk 3ds MAX 2014やAdobe Photoshop CS6、Valve SoftwareのPCゲームサービスを主要Webブラウザ上で実行できたと報告している。
このほか、コンテンツの識別用情報を追加する電子透かしを埋め込むことも可能で、DRMを利用することなく利用を追跡できるメリットもあるという。
米Otoy
http://www.otoy.com/
Mozilla
http://www.mozilla.org/