管理画面を一新した「OpenNebula 4.0」がリリース

 オープンソースのクラウドコンピューティング環境構築・管理ツールを開発するOpenNebula.org Projectは5月8日、最新のメジャーリリース版となる「OpenNebula 4.0」(コードネーム「Eagle」)を公開した。オープンソース版はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

 OpenNebulaはクラウドコンピューティング環境を構築するためのソフトウェア集。プライベートクラウドの構築に利用できるほか、パブリッククラウドやパブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウド環境の構築にも対応する。XenおよびKVM、VMware ESX/ESXiなどさまざまな仮想化ソフトウェアに対応し、モジュラーシステムなどを特徴とする。オープンソース版と有料の商用版があり、ライセンスはApache License 2.0。OpenNebulaは欧州原子核研究機構(CERN)、フェルミ国立加速器研究所、米航空宇宙局(NASA)などの研究機関や企業で利用されている。プロジェクトはスペインC12G Labsの支援を受けている。

 OpenNebula 4.0は2011年10月に公開された3系に続くメジャーリリースとなる。仮想マシンシステムやディスクのスナップショット機能、仮想マシンに割り当てるCPUやメモリなどのリサイズ、NICホットプラグ、IPv6サポートなどの機能が加わった。仮想マシンオペレーションのプログラム(スケジュール)も可能になり、仮想マシンタグのユーザー定義も可能となった。旧バージョンとの互換性については、3.8向けのアプリケーションはほぼすべて動くとしている。

 Web管理画面「Sunstone」も強化した。UIを再設計し、外観が新しくなったほか、UIカスタマイズ機能「Sunstone Views」も加わっている。バージョン3系の「セルフサービスポータル」に代わる機能で、異なるユーザー/ユーザーグループ向けにUIをカスタマイズできる。

 このほか、スケジューラー、認証ドライバ、仮想化ドライバ、ストレージドライバも強化されている。Xen 3/4サポートの追加やCephブロックデバイスを仮想イメージとして利用するためのCephドライバの追加なども行われている。

OpenNebula.org Project
http://www.opennebula.org/